研究課題/領域番号 |
08660206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
中尾 哲也 島根大学, 総合理工学部, 教授 (00180240)
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研究分担者 |
西野 吉彦 島根大学, 生物資源科学部・附属演習林, 講師 (50218179)
吉延 匡弘 島根大学, 総合理工学部, 助手 (40273924)
吉原 浩 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (30210751)
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キーワード | 住宅 / 住み心地 / アンケート |
研究概要 |
平成8年度は、在来構法木造一戸建て住宅、軽量鉄骨一戸建て住宅、RC造集合住宅それぞれについて、実際の広さと広さの感覚、実際の築年数と古さの感覚について調査を行った。配布数1200枚回収669枚であった。その結果、広さについては、一戸建てと集合という形式の違いで差が見られた。即ち、RC造集合住宅においては、一戸建てに比べ、広く感じる床面積が小さいとの結果を得た。また、古さについては、在来木造と、軽量鉄骨やRC間、つまり、材料間で差が見られた。即ち、在来木造では他の材料の住宅に比べ、築年数が多くても、それほど、古いと感じないとの結果を得た。 また、上記アンケートと同時に、阪神大震災における住宅の被害状況の認識について調べたところ,新耐震により建てられた木造住宅の全壊率(定義:立て直さなければならない壊れ方をした住宅)は、実際に被災した人は、正しく、全壊率を認識しているものの、実際に被災していない人は、実際より多くの木造住宅が壊れているとの認識を持っているとの結果を得た。これを受けて、大震災の前後で、木造住宅からプレハブ系、鉄筋コンクリートからプレハブ系と好みの住宅がプレハブに変化した人が多かった。これら選択の変化の理由は、プレハブは住み心地もそこそこ良いし、災害にも強く、かつ、立替が自由にできるということで、極めて"自然"な認識である。しかし、加えて、ごく一部とは言え、住み心地重視等の理由で木造住宅を好んでいた人が、災害に強いという、単一の理由のみで、RC造を選ぶ、極めて片寄った選択をする人が、大震災を契機に現れた。
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