研究課題/領域番号 |
08660206
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
中尾 哲也 島根大学, 総合理工学部, 教授 (00180240)
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研究分担者 |
西野 吉彦 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (50218179)
吉延 匡弘 島根大学, 総合理工学部, 助手 (40273924)
吉原 浩 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (30210751)
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キーワード | 窓 / アクティブ制御 / 床衝撃音 / 阪神大震災 / 全壊率 |
研究概要 |
現在、木造住宅の居住性研究は花盛りであり、人間の5感に対する評価が、心理的手法のみならず、脳波等生理的手法も併用され益々進展している。また、シックハウス、VOC等の問題が社会問題化している。しかしながら、住宅の住み心地の2大問題は、安全性を除けば、熱と音である。この内、音の問題は、熱即ち温湿度の次に位置する問題との捕らえ方もあるが、その低減、解決はより困難である。今回は、物理的な大きさだけでなく、心理的な影響、即ち、実際の生活の中での騒音の大きさの評価を検討した。その結果、同じ大きさの音でも、窓を閉めた状態ではうるさく感じることが分かった。 また、極めて低減の困難な重量床衝撃音について、これまでの床の高剛性化や遮音天井といったパッシブな方法に対し、天井をアクティブ制振する方法を検討した。その結果、5dB程度の低減に成功した。 住み心地研究史上重要な分岐点として、阪神淡路大震災がある。構造上の問題は勿論として、その後の居住性と構造の関わり、ひいては、被害状況がどれほど正しく把握されているかが一つの問題である。木材関係者が言う木造叩きのごとき報道は、我々が目にしたことであるが、そのことを我々自身がどのようなイメージとして捉えているのかは、居住性研究の範疇である。今回の調査の結果、古い木造住宅以外は、RC造住宅を含め、実際の被害より、大きい被害があったと神戸以外の人は思っているとの結果が得られた。即ち、古い木造住宅の被害状況だけが正しく伝わっている結果となる。
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