研究課題/領域番号 |
08660234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
橘 勝康 長崎大学, 水産学部, 助教授 (20171712)
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研究分担者 |
原 研治 長崎大学, 水産学部, 教授 (10039737)
萩原 篤志 長崎大学, 水産学部, 教授 (50208419)
槌本 六良 長崎大学, 水産学部, 教授 (20080525)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | β-カロチン / マダイ / イシダイ / イシガキダイ / リンパ球 / ワムシ / 種苗 / ウイルス感染 |
研究概要 |
マダイ、イシダイ、イシガキダイの孵化直後の種苗に、餌料としてβ-カロチンを魚油に添加して作成したゼラチンカプセルで強化したワムシを与え、24〜30日間飼育して飼育期間中の各種苗の生残率と体長及び飼育終了時の脾臓を摘出し、脾臓リンパ球の幼若化を測定した。 生残率では、飼育期間を通じて各魚種ともにβ-カロチン強化区が強化していない対照区より高い生残率を示した。また飼育期間中の体長では、β-カロチン強化区、対照区ともに正常な成長を示し、β-カロチン大量添加に伴う阻害的影響は認めなかった。飼育終了時の種苗より採取した脾臓リンパ球の幼若化では、イシダイはコンカナバリンA(:ConA)100μg/mlとポークウィドーマイトーゲン10、50μg/ml処理でβ-カロチン強化区の幼若化が対照区より有意に高い幼若化を示した。マダイとイシガキダイでは双方ともにConA100μg/ml処理でβ-カロチン強化区の幼若化が対照区より有意に高い幼若化を示した。これより、β-カロチン強化区の免疫防御能が対照区のそれより高いと考えられた。 以上の結果より、β-カロチン強化ワムシを餌料として養殖魚の種苗を生産することで、ウイルス感染症のみならず種々の感染症に対して抵抗力の高い種苗生産が可能になると考えられた。
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