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1998 年度 実績報告書

環境変動に対応した稲作経営戦略の規定要因に関する比較論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08660264
研究機関新潟大学

研究代表者

伊藤 忠雄  新潟大学, 農学部, 教授 (70018547)

キーワード食糧法 / 稲作経営 / 経営戦略 / 農家意向
研究概要

平成10年度においては、過去2年間にわたり継続して本調査に協力頂いた新潟県内の米生産者47戸を対象に、これまで実施してきた「食糧法下における米生産者の経営と流通対応に関する意向調査」の項目に「新たな米政策」及び緊急生産調整への対応と評価等の調査項目を加え、第3次の意向調査を実施した。
調査では、新潟県産自主流通米コシヒカリの4区分上場地域より33戸の回答を得たので、この結果を集計すると共に、当該生産者の既往3ヶ年の回答結果として一覧表に作表し、食糧法施行後の意向と経営対応の動きを探った。
その結果、全体的に食糧法の評価は高まらず、経営的な影響も「マイナス」傾向が強まっていることが明らかになった。食糧法後の米販売は約60%が「減少」しており、販売環境の厳しさから安定した販路として「JAだけ」への出荷が大きく増加する傾向にある。食糧法が地域農業に及ぼしている影響に関しては、前年度まで「米直売農家の増加」「混迷の強まり」「JAの販売活動の活発化」「農地・作業委託の増加」などがみられていたが、今回は「農地・作業委託の増加」「生産の組織化」などが上位に指摘され、米直売傾向がかなり後退するなど、全体的な対応は落ち着きつつあることが示唆された。また、情勢変化に対応した経営戦略の実践については、必要性を痛感しつつ「まだ対応はしていない」という生産者が依然2/3を占めており、変化への対応の難しさを示す結果となった。
今後の戦略的な経営展開に当たっては、経営規模の拡大、生産技術の高度化、コスト低減、経営分析の重視等が上位に指摘され、本格的な市場競争の強化に備えるべき事が明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 伊藤喜雄: "米産業の競争構造" 伊藤喜雄, 227 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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