• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

インドの農村開発における酪農協の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08660278
研究機関明治大学

研究代表者

久保田 義喜  明治大学, 農学部, 教授 (80205153)

キーワード酪農開発 / インド / 酪農協県連合会 / 単位酪農協 / 郡酪農協連合会 / グジャラート州 / アムール県酪連 / 灌漑施設
研究概要

途上国において、後れている農村部を活性化させていくには社会的生産基盤とりわけ道路や灌漑施設の拡充が不可欠である。灌漑が確保されないと作物選択の幅が狭く農業の多様な発展を望むことが難しいからである。ところが灌漑施設に恵まれた地域では自給用の穀類を確保したうえ、商品作物の生産に積極的に取り組んでいる。
インドの場合、そうした社会資本整備を要望し実現させていく制度的仕組みが不十分で、営利を目的とする一般の協同組合と同一の法律に準拠している。その結果、個人負担が大きくなってしまい零細農民に有効に機能していない。酪農協同組合は牛乳の生産販売を行う農協ではあるが、日本の総合農協に近い位置にあり村レベルの農業生産について包括的に責任を負っている。
問題は村レベルの酪農協が集めた牛乳を県レベルの連合会がいかに有利な価格で加工し、販売してくれるかということである。大都市に近接した連合会はよいが都市から離れた大部分の県連合会は大きなハンディを抱えている。条件不利地域の県連合会が孤立して競争していくことは実際問題として大変難しい。そこで県連合会は州レベルの連合会に結集し販売力を強めていくしかないと考えられる。グジャラート州においては州内の一県連にすぎなかったアムール県連の販売方式やブランドを州の統一ブランドにすることに成功した。
日本においてはいま農協系統組織の縮小再編が行われているが、組合事業を一つの協同組合運動として捕らえた場合インドの酪農開発のあり方は示唆を与えるものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 久保田義喜: "農業生産基盤と集落酪農協-マルシュラス郡ダヒガオン村を中心に-" 総合農学. 46巻1号. 41-47 (1998)

  • [文献書誌] 久保田義喜: "インドの食糧需給と酪農開発-緑の革命から白い革命へ-" 農林統計調査. 49巻3号. 2-3 (1999)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi