研究概要 |
1.土壌水分制御システムの構築 土壌水分値を測定できるpFセンサーと温・湿度センサーをA/Dコンバータに接続し,得られるハウス内環境データを監視制御端末機へ転送できるシステムを構築した。 2.環境監視システムの構築 ハウス内外の気象条件を再現し,土壌水分の変動予測システムを実験的に評価するため,分散制御型ソフトウェアおよび監視制御用端末機,灌水パイプ用電磁弁からなるシステムを構築した。 3.土壌水分のリアルタイム制御法の検討 各種土壌の水分変動特性を把握するため,圃場容水量からのpF値の経時変化を測定した。植物の成長阻害水分値から圃場容水量になるまでのpF値の変動特性を測定した。土壌水分の垂直分布および水分の浸透速度を測定した。 4.pF値におよぼす日射量,温度,湿度の影響 実用規模のハウスにおいて収集したpF値,日射量,温度,湿度を用いて,回帰分析を行った結果,日射量と土壌水分の間にR=0.532という比較的高い相関を見いだした。また,目的変数を「pF値の変化量」とし,説明変数を温度,湿度,日射量とした時の重回帰分析を行った。その結果,1時間前の温度,2時間前の日射量を説明変数に用いた結果が,R=0.703と高い相関を示した。
|