• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

ミトコンドリアDNAの塩基配列を指標とした日本産肝蛭の分類・同定の試み

研究課題

研究課題/領域番号 08660357
研究種目

基盤研究(C)

研究機関岩手大学

研究代表者

板垣 匡  岩手大学, 農学部, 助手 (80203074)

キーワード日本産肝蛭 / Fasciola hepatica / Fasciola gigantica / ミトコンドリアDNA / COI / NDI
研究概要

本研究は、ミトコンドリアDNAのチトクロームc オキシダーゼI(COI)及びNADHデヒドロゲナーゼI(NDI)遺伝子領域の塩基配列によって、日本産肝蛭を含めた肝蛭種間を識別することができるか否かを明らかにすることを目的とする。現在までに日本産肝蛭(三倍体個体)、ウルグアイ産F.hepatica(二倍体個体)、サンビア産およびインドネシア産F.gigantica(二倍体個体?)および韓国産肝蛭(二倍体個体)について、COI領域の474bp及びNDI領域の145bpにおける塩基配列を決定した。COI領域の474bpでは、日本産肝蛭はザンビア産F.giganticaとほぼ一致した配列を示し、これらとウルグアイ産F.hepaticaとの間には4塩基(0.8%)に違いが認められた。一方、NDI領域の145bpの配列では、F.giganticaにおいて3型(A、B、C型)の種内変異が認められた。その内の2型(A、B型)はザンビア産F.giganticaで見られ、両型間の塩基置換率は8.3%であった。C型はインドネシア産F.giganticaで認められ、A型とは5.7%の塩基置換率、4塩基欠損が見られ、B型とは塩基置換率6.4%、4塩基欠損であった。またF.giganticaのA型と日本産肝蛭とは配列が一致した。これらとウルグアイ産F.hepaticaとは1.4%の塩基置換率であった。以上の結果から、日本産肝蛭(三倍体個体)とF.giganticaは、CO1領域及びNDI領域の塩基配列の違いによってウルグアイ産F.hepaticaとは明らかに識別できると考えられた。

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi