研究概要 |
1)雑草種子の収集 1997年2月7日現在までに収集できている野生植物の種子は216科4,319種21,491点である。その中で雑草と考えている種は138科1,821種14,884点である。 種子を冷凍保存している野生植物の種類は197科2,602種,9,394点あり,その中で雑草は130科1,475種,6,857点である。発芽テストを行った種類数はまだ少ないが,大部分の冷凍種子は生存していると考えられる。 植物の原産地が日本ではない,いわゆる帰化植物に関しては80科682種4,812点の種子を収集,保存している。 種子が収集されている地域は51カ国であり,点数の多い順に日本(16,157),韓国(1,021),ドイツ(818),アメリカ(573),オーストラリア(413),インドネシア(324),台湾(207),タイ(170),中国(89),フィリピン(77)となっている。 塩生植物と考えられている種は22科80種1,620点の種子を収集しており,その中で,雑草は16科54種1,367点である。 2)種子の形質測定と写真撮影 種子の全形を撮影した種は100科929種である。これらは,すべて35mmカラースライドフィルムに記録している。さらに,これらのスライドの一部はフィルムスキャナーを用いて,コンピュータに取り込んでいる。 3)データベース 桐Ver.5のデータベースに登録しているさく葉標本,種子標本は252科6,948種50,032件である。このデータベースと画像ファイルの連結は未だできていない。 4)水生植物種子の保存 水草と考えられる植物の種子は32科129種726点収集し,保存しているが,乾燥させると死亡する種類の種子も多く,生存状態で,長期間保存することは困難であるが,有機溶媒などで保存する方法を開発中である。
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