研究課題/領域番号 |
08660410
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
川向 誠 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (70186138)
|
研究分担者 |
松田 英幸 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (50032595)
中川 強 島根大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (30202211)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
キーワード | シグナル伝達 / 分裂酵母 / CAP / RaS / CAMP / 細胞骨格 |
研究概要 |
CAPタンパク質は出芽酵母及び分裂酵母においてはアデニル酸シクラーゼ結合タンパク質として、ブタにおいてはアクチン結合タンパク質として同定された。これまでに分裂酵母のcap変異株は高温で生育することが不能であり、出芽酵母のcap変異株は異常形態、高温感受性、栄養源による増殖感受性等の性質を示すことが判っている。ヒトcap遺伝子をすでにクローニングすることに成功しているが、それを酵母内で発現させ、cap変異株の性質を回復させる領域を決定した。その結果CAPタンパク質C末端にその領域が見出された。タンパク質の相互作用を調べるすぐれた系として知られるツ-ハイブリド系を用い、分裂酵母のCAPと結合するタンパク質の同定を行った。その結果アクチンの遺伝子とともにSH3ドメインを有するタンパク質遺伝子がスクリーニングの結果単離された。この遺伝子をcsh3と命名し、解析を行った。csh3破壊株は生育に必須ではなかったが、csh3とcapとの共発現は細胞の増殖に影響を及ぼした。これらのことは分裂酵母のCAPもアクチン結合タンパク質として、またSH3タンパク質と相互作用を持つタンパク質としての機能があると考えられた。 キノコ類からのCAPホモログ遺伝子の単離をPCR法によって試みた。その結果、シイタケよりCAPホモログ遺伝子を単離することができた。さらにゲノムからCAP遺伝子もクローン化し、イントロンが8カ所あることが判明した。シイタケのCAP遺伝子を酵母内で発現させたところ良く機能し、酵母の高温感受性、異常形態などの性質を相補しCAPの進化的な機能的な保存性が明らかとなった。
|