研究課題/領域番号 |
08670027
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
沢田 元 横浜市立大学, 医学部・解剖学教室, 教授 (90101112)
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研究分担者 |
尾野 道男 横浜市立大学, 医学部・解剖学教室, 助手 (50264601)
矢間 太 横浜市立大学, 医学部・解剖学教室, 助手 (00254160)
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キーワード | インテグリン / ラミニンレセプター / RT-PCR / 免疫組織化学 / ヘミデスモソーム |
研究概要 |
精巣よりtotal RNAを抽出、精巣における各種インテグリンサブユニットの発現をRT-PCR法にて検討した。この結果精巣にはα1、α3、α5、α6サブユニット、およびβ1、β3サブユニットが発現していた。β4サブユニットについては成体マウスでは発現していなかったが、8日令マウスでは発現しており、発生の特定の段階で役割を果たしていることが示唆される。一般にβ4サブユニットはα6β4という分子構成でヘミデスモソームに局在しており、細胞内のケラチンフィラメントがアンカーしている。この時期のSertoli細胞には電子顕微鏡でヘミデスモソーム様構造が観察された。またラットではケラチンは胎生期には存在するが、生後14日には消失することが知られており、β4インテグリンの消長との関連を現在検討している。なお67kDラミニンレセプター遺伝子もよく発現していた。一方ケミコン社より、インテグリンα1、α2、サブユニットおよびα6β1ヘテロダイマーに対する抗体を購入、同社のインストラクションに従い、アセトン固定したラット精巣を用いて蛍光抗体法を行った。この結果 α1サブユニットは精粗細胞と精母細胞の一部で発現しているらしい。α3サブユニットは間質、筋様細胞で発現していた。α5サブユニットは間質と一部の精子系の細胞に発現していた。α6β1インテグリンは間質の細胞に発現していた。 しかし同社の抗体は固定法により示される局在が異なる傾向があったため、現在、RT-PCR法で得られた各種シンテグリンサブユニットcDNAをpBluesript IIにクローニング、さらにpETファージに組み込んで大腸菌にreconbinantタンパクとして合成させ、これを回収、ウサギに免疫して抗体を作成中である。
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