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1997 年度 実績報告書

消化腺導管系の構造と機能に関する免疫組織化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08670031
研究機関北里大学

研究代表者

山科 正平  北里大学, 医学部, 教授 (90013987)

研究分担者 門谷 裕一  北里大学, 医学部, 助手 (10185887)
玉木 英明  北里大学, 医学部, 講師 (30155246)
瀬川 彰久  北里大学, 医学部, 講師 (50154638)
酒井 康弘  北里大学, 医学部, 助教授 (00050625)
キーワード外分泌腺 / 導管 / 再生 / 発生 / 細胞分裂 / アポトシース / 免疫組織化学
研究概要

1.導管系構成細胞の分裂能の調査
生体ラットの膵臓をモデルに、ブロモデオキシウリジン(BRdU)法によりDNA合成能を持つ細胞の出現頻度を腺房部及び導管各領域で比較検討した。その結果、腺房中心細胞を含めた腺房部が約3%という最も高いの標識率を示し、次いで介在部導管領域が約2%、小葉内導管と小葉間導管は1%以下という結果を得た。定性的には、腺房領域にあっても腺房中心細胞の方が腺房細胞より標識されるものが多いこと、介在部導管では腺房に近い領域の細胞が標識される確率が高いことが確認されている。現在この所見を定量化するための処理を行っている。この結果より、膵臓では導管系細胞の内、腺房中心細胞とその近傍の介在部細胞が再生能が高いことが結論された。
2.再生膵における増殖細胞の動態
ラット膵臓に部分切除を施し、組織の再生の動態とそれに関わる細胞を調査した。それにより、切除後3日目より腺房中心細胞と腺房細胞の標識率が高まり、約2週後にはそれが低下してきた。この結果より再生に関与するのは腺房中心細胞と腺房細胞で、逆に一般の導管系の増殖能は低いものと推定した。
3.腺管構造の発生におけるEGFの作用
分枝形態形成におけるEGFの作用を見るため胎生期マウス顎下腺について、EGF受容体の分布を特異抗体を用いた免疫組織化学法により調査した。それにより、EGF受容体は胎生13日目から導管系上皮細胞の細胞膜に発現し始め、その活性は次第に増強し胎生15,16日目には最も強い反応が導管上皮債細胞の基底側細胞膜に限局していた。しかしそれ以降は次第に減弱し、生後1日目には完全に消失していた。分枝形態形成の進行と平行したかかるEGF受容体の分布動態よりEGFが形態形成の調節に重要な関与を営むことが推定された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hideaki Tamaki,Shohei Yamashina: "Three-dimesional dynamics of the Golgi apparatus in mitotic parotid acinar cells:Computer-aided reconstruction from cytochemically-marked ultrathin serial sections." A.Histochem.Cytochem.(発表予定). (1998)

  • [文献書誌] Edward G.Gresik,Masanori Kashimata,Yuichi Kadoya,Robin Mathews,Naomi Minami,Shohei Yamashina: "Expression of epdermal growth factor receptor in fetal mouse submandibular glard detected by a biotinyltyramide-based catalyzed signal amplification method." J.Histochem.Cytochem.45(12). 1651-1657 (1997)

  • [文献書誌] Yuichi Kadoya,Osamu Katsumata,Shohei Yamashina: "Substructures of the acinar basement membrand of rat submandibular gland as shown by alcian blue staining and cry-fixation followed by freeze-substitution." J.Electron Microscopy. 46(5). 405-412 (1997)

  • [文献書誌] 玉木英明,山科正平: "トランスゴルジ・ネットワーク:その歴史、構造、機能" 電子顕微鏡. 32(3). 137-143 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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