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1996 年度 実績報告書

エンドセリンB受容体を持つ腸管筋層間線維芽細胞様介在細胞の機能とネットワーク構築

研究課題

研究課題/領域番号 08670044
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

古家 園子  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (20096952)

研究分担者 古家 喜四夫  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (40132740)
尾崎 毅  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (20045694)
キーワードエンドセリンB受容体 / ヒルシュスプラング病 / ICs細胞 / 小腸 / 大腸 / アストロサイト / Myenteric Plexus / ビメンチン
研究概要

腸管筋層間線維芽細胞様介在細胞(fibloblast-like interstitial cells:ICs細胞と略す)は自発興奮し、腸管の蠕動運動のペースメーカーの役割を果たしていることが明らかになってきた。しかし、生理的な諸性質や発生学的な起源、規則正しい網状構造の形成過程についてはほとんど明らかになっていない。ICs細胞は私たりの作製したモノクローナル抗体で小腸絨毛下線維芽細胞やアストロサイトと同様に染まること、形態も類似していることから、これらの細胞と同様にエンドセリンB受容体(ET_BR)を持つことが推測された。本年度の実験計画は、1)ICs細胞を分離、培養し、整理的、形態的諸性質を検討、2)ET_BRの一部欠損突然変異ラット(回腸、大腸の筋層間の神経叢が欠損しておりヒルシュスプラング病の症状を示す)を使って、ET_BRの機能がICs細胞のネットワーク構築に及ぼす影響を明らかにする、の2点を進めることであった。1)については、ICs細胞の培養に適したラットの週齢の決定、ICs細胞の収率など、最適の条件がまだ決定できていない。そこで、主に、2)について結果を述べる。ET_BR突然変異ラット及び同腹の正常ラットの十二指腸、空腸、回腸、大腸の各部位について、Myenteric Plexusに存在するICs細胞を各種の抗体で免疫組織化学を行い、形態や数を比較した。ICs細胞はわれわれの作製した8Elモノクローナル抗体と抗ビメンチン抗体でよく染まった。また、ET_BRのN末端に対する合成オペプチド抗体でも、うすく染まった。正常ラットではICs細胞は星状で細長い突起がつながって網状構造をなしているが、ET_BR突然変異ラットのICs細胞は扁平で細胞突起が太く短く、細胞間がつながっているようには見えなかった。細胞数については、十二指腸や空腸では正常ラットより突然変異ラットのほうが数が少し多かった。エンドセリンはギャップ結合の透過性を変えることが報告されており、アストロサイトや小腸絨毛下線維芽細胞、ICs細胞の細胞間連絡に正常と突然変異ラットで違いがあるか現在検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Furuya s rt al.: "A monoclonal antibody to astrocytes,subepithelial fibroblasts of small intestinal villi and interstitial cells of the myenteric plexus layer." Anatomy & Embryology. 195. 113-126 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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