研究課題/領域番号 |
08670066
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
高橋 國太朗 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (10010034)
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研究分担者 |
田中 資子 明治薬科大学, 薬学部, 講師 (80277730)
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キーワード | ホヤ胚2細胞誘導系 / ギャップ結合 / 神経細胞分化 / Naチャネル / 緑色蛍光蛋白(GFP) / GFP融合蛋白 / コネキシン強制発現 / Gaウェーブ |
研究概要 |
胚の発生・分化には数々の細胞間相互作用が必要であり、初期胚細胞間に存在し分子量1.7kD以下の物質を透過させるギャップ結合はそうした相互作用を担う一形式であると考えられている。しかし、ギャップ結合の役割を調べる為には先ずその動態を定量的に解析することが必要である。本研究計画では、(a)ホヤ初期胚より分離した二細胞誘導系の各発生段階で、蛍光色素を用いて二細胞間のギャップ結合の変動および、ギャップ結合により伝達される同期信号としてのCa波の伝播を定量する。(b)Connexin mRNAを注入して、対照標本のギャップ結合消失時期以降に強制的に発現する。(c)ギャップ結合の発現量・発現時間と神経細胞分化の指標であるNaチャネル発現過程を比較することを目的とした。本年度の研究成果として(1)これまでの研究により蛋白燐酸化阻害剤を作用させる通常のNaチャネルの膜への集積開始時点を越えてギャップ結合が存続するとその期間だけNaチャネルの発現が遅延することがわかっている。そこで、マウスconnexin32のmRNAを通常のギャップ結合消失時間より5時間ほど前に予定神経割球に注入、色素法あるは電気生理学的にギャップ結合が機能的に存続し、同時にNaチャネルの発現が遅延することを確かめた。(2)注入したmRNAによって、内因性のギャップチャネルのほかに実際に外来性のconnexin分子が合成されて細胞間結合部に分布していること明らかにするため、connexin遺伝子にGFP(Green Fluorescent Protein)遺伝子を結合して融合蛋白を作成してホヤ胚に発現させることを計画し、まずGFPmRNAを分裂抑制ホヤ胚割球にいれて発現させることに成功した。現在、GFPギャップ結合融合蛋白クローンのmRNAの強制発現を試みている。
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