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1996 年度 実績報告書

運動時の呼吸困難度と持久性運動能力の関係

研究課題

研究課題/領域番号 08670078
研究種目

基盤研究(C)

研究機関金沢大学

研究代表者

高野 成子  金沢大学, 教育学部, 教授 (30019559)

キーワード身体運動 / 呼吸困難感 / 持久性運動トレーニング
研究概要

呼吸器疾患のない健常人では、運動時の呼吸困難感は主に換気量(V_E)に依存して増大する。しかし、換気量が同じであっても呼吸困難感の程度(BS)には個人差が見られる。最近、我々はこの個人差の一因として末梢化学受容器の感受性(HVR)が関与していることを見出した(この値が低い人ほど運動時のBSは低い。J.Physiol.499:843-848、1997)。一方、持久性運動能力(Vo_2max)の高い人は相対的にHVRは低く、また運動時のBSも低い傾向にあることがそれぞれ別々に報告されているので、今回、運動時のBSに対するVo_2maxとHVRの相互的影響を検討する目的で2種類の実験を計画した。(1)持久性運動トレーニングによるVo_2max向上はHVRと運動時のBSにどの様な影響を及ぼすか--縦断的実験、(2)Vo_2maxは運動トレーニングによっても変化するが、そのbasal levelは本来固体固有のものである。この値が一般に高い長距離競技者群と逆に低値を示す短距離競技者群について、Vo_2max、HVR、BS、三者の関係を調べる--横断的実験。本年度は(1)の縦断的実験を行った。【方法】非運動鍛錬者11名(男子5名、女子6名)に4週間、運動トレーニング(屋外で20分間ランニング、週3回)を行って貰い、トレーニング終了後、実験室にて、安静時のHVRと自転車エルゴ-メータでの漸増負荷運動時のBS、V_E、Vo_2maxを測定した。【結果】(1)トレーニングにより、Vo_2maxは平均15%増加、HVRは27%低下した。(2)漸増負荷運動中、V_Eがある値(V_E閾値)以上では、Bsは直線的に増加した(その傾斜:△BS/△V_E)。トレーニングによりV_E閾値は107%増大、△BS/△V_Eは9%低下、その結果、同一V_E下でのBSは低下した。(3)運動時のBSは多重直線回帰モデル(BS=a[V_E]+b[Vo_2max]+c[HVR]+Const)で表されると仮定し、回帰分析を行った。その結果から、トレーニングによるBS低下は主にVo_2max増加に起因することが判明した。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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