研究課題/領域番号 |
08670084
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岸 恭一 徳島大学, 医学部, 教授 (80035435)
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研究分担者 |
二川 健 徳島大学, 医学部, 助手 (20263824)
木戸 康博 徳島大学, 医学部, 助手 (50195319)
六反 一仁 徳島大学, 医学部, 助教授 (10230898)
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キーワード | 脳微小透析 / 摂食調節 / 扁桃体 / ストレス / オビオイド / セロトニン / c-fos / アミノ酸欠乏食 |
研究概要 |
エネルギー摂取の調節に比し、各栄養素の摂取調節についての知見は乏しい。そこで本研究では、栄養素の摂取調節機序の一端を明らかにする目的で、ラットを用いて次のような実験を行った。 1.栄養素欠乏と脳内c-fos発現 糖質あるいは脂質欠乏を起こさせるため、腹腔内に2-deoxyglucoseまたは2-mercaptoacetateを投与し、2時間後に脳内各部位のc-fos発現を調べた。対照の生食投与群と同様、いずれの脳部位にも著明なc-fos発現は見られなかった。別に、無タンパク質食、トリプトファン欠乏食及びスレオニン欠乏食を投与したところ、対照の20%カゼイン食と同じく、室傍核、視床内側核、視索上核等に散在性にFosタンパク質陽性反応が見られたが、飼料による差は検出できなかった。 2.報酬物質・罰物質の効果 食物認識部位と考えられる扁桃体へのMet-enkephalinあるいはserotonin拮抗剤の投与は、今回の食事条件では必須アミノ酸欠乏食の摂食量を増すことはなかった。 3.扁桃体の微小透析 完全アミノ酸混合食を対照にして、トリプトファンあるいはスレオニン欠乏食投与後のノルエピネフリンとその代謝産物(HVA,DOPAC)並びに5-ヒドロキシ酢酸を測定したが、それらのいずれにも食事摂取による変化に一定の傾向を認めることができなかった。 4.ストレス時の摂食行動 電撃ストレス負荷により脂質摂取量のみが増加し、それにはオピオイドが関与していた。また、絶食させると視床下部の、無タンパク質食では視床の、それぞれHSP90が強く誘導された。 今回栄養素摂取の調節において、一部特異的機序が見られたに過ぎず、今後さらに特異的、非特異的機序の両面から検討したい。
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