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1997 年度 実績報告書

副腎皮質機能と免疫系に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08670085
研究機関長崎大学

研究代表者

相川 忠臣  長崎大学, 医学部, 教授 (60039592)

研究分担者 藤山 薫  長崎大学, 医学部, 助手 (00295065)
嶋田 敏生  長崎大学, 医学部, 助手 (80178946)
キーワード副腎皮質ホルモン / 血小板活性化因子 / 酸性線維芽細胞増殖因子 / 肥満細胞 / ヌードマウス / ACTH / セロトニン / プロスタグランディンD_2
研究概要

目的:副腎皮質ホルモンは炎症とアレルギーを抑え、免疫系を抑制する働きを持っている。種々の免疫異常マウスの副腎の応答を調べ免疫系と副腎皮質機能の関連性を明らかにする。
1)正常のマウスでACTHの副腎皮質細胞内情報伝達系にPAF血小板活性化因子の関与する系があることを新たに見つけた。PAFとそのレセプターの関与するレベルはcyclicAMP以降のレベルであることがわかった。
2)T細胞の機能の低下したヌードマウスではACTHの副腎細胞内情報伝達系の内PAFの関与するシグナル伝達系が正常より著しく低下していた。細胞内で代謝されないPAFアゴニストに対して正常マウスと異なり全く反応しないのでヌードマウスはPAF受容体が副腎皮質細胞内にほとんどないとおもわれる。
3)肥満細胞に由来するケミカルメヂエーターであるセロトニンとプロスタグランディンD2による副腎皮質ホルモン分泌がヌードマウスは正常に比べて低下していた。肥満細胞欠損マウスの副腎皮質応答は正常と比べてプロスタグランデンD2のみで低下していた。
4)aFGF酸性線維芽細胞増殖因子は脳室上衣細胞や血管内皮細胞から分泌されるが、視床下部と副腎レベルで副腎皮質ホルモン分泌に関与する。新たに副腎皮質に関連するサイトカインが見つかったので、炎症・免疫との関連を調べていきたい。
結論:新しく見出したPAFの関与するACTHシグナル伝達系はヌードマウスで低下していることから、免疫系と副腎皮質機能の接点として重要と思われる。免疫異常動物の持つ副腎皮質機能異常の解明はアレルギー・自己免疫疾患の病因解明に役立つと思われる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Han Lin et al: "Effect of PAF receptor antagonists on adrenocortical secretion induced by ACTH in normal and athymic nude mice." Life Sciences. 62. 715-726 (1998)

  • [文献書誌] Matsumoto Itsuro et al.: "Acidic fibroblast growth factor activates hypothalamic-pituitary-adrenocortical axis in rats." Am J Physiol. 274. in press (1998)

  • [文献書誌] Shimada Toshio et al: "Role of G proteins on ACTH-and PAF-induced cortisol secretion by perfused adrenal glands of guinea pigs." Adv in Comp. Endocrinology Monduzzi Editore.1285-1289 (1997)

  • [文献書誌] Yang Hong et al: "Corticosterone secretion in response to serotonin and ACTH by perfused adrenal of normal and athmic mice." Life Sciences. 56. 1727-1739 (1995)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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