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1996 年度 実績報告書

赤血球と巨核球系列の分化を規定する転写因子群とサイトカイン

研究課題

研究課題/領域番号 08670162
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

峯岸 直子  東北大学, 医学部, 助手 (40271895)

研究分担者 山本 雅之  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50166823)
林 典夫  東北大学, 医学部, 教授 (00004606)
キーワードトロンボポエチン / エリスロポエチン / 巨核球 / MPL / 転写因子 / GATA-1 / NF-E2 / ETSファミリー
研究概要

ヒト白血病由来サイトカイン依存性細胞株M-TAT細胞に,トロンボポエチン(TPO)受容体であるMPLを導入し,TPOにより,増殖が支持され,巨核球系の表面抗原であるgpIIbIIIaの発現が誘導される細胞株を得た(M-TAT/MPL細胞).これらの細胞では,親株同様,EPOによる赤血球形質の発現の誘導も観察された.これらの細胞株を用いて,EPOとTPOのシグナルによって誘導される転写因子の解析を行った.
M-TAT/MPL細胞では,RNA blotでみるかぎり,GM-CSF添加時にすでにGATA-1の発現レベルが高く,添加するサイトカインをTPOやEPOに変えることでヘモグロビン産生やgpIIbIIIaの発現が誘導されても,GATA-1mRNAの発現レベルに有意の変動は認められなかった.同時にDNA結合活性をゲル移動度遅延法にて検討したが,抗GATA-1,抗GATA-2抗体によってスーパーシフトしてくるバンドの濃度にも変化は認められなかった.次に,NF-E2 p45, MafK (NF-E2 p18), SCL/tal-1の発現量のTPO,EPO添加による影響をRT-PCRで検討したが,有意の変化は認められなかった.他の細胞株において,GATA-1やNF-E2 p45がTPO刺激により発現してくる例が報告されているが,M-TAT/MPL細胞においては,それらの発現量はTPO刺激以前に高くなっているため,TPOによる誘導が明らかでなかったものと思われる.
巨核球分化において重要な働きをしていると予想される転写因子としては,そのほかに,ETSファミリー等があり,現在それらについて解析中である.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Minegishi N.: "Expression of GATA transcription factors in myelogenous and lymphoblastic leukemia cells" International J Hematol. (印刷中).

  • [文献書誌] Oyake T.: "A novel family of BTB-bZip transcription factors BACH that interact with MafK and regulate transcription through NF-E2 site" Mol. Dell. Biol.16. 6083-6095 (1996)

  • [文献書誌] Komatsu N: "Establishment and characterization of the thrombopoietin-dependent megakaryocytic cell line UT-7/TPO." Blood. 87. 4552-4560 (1996)

  • [文献書誌] Yamamoto, M: "Upstream and doumstream of erythroid transcription factor GATA-1" Genes to Cells. (印刷中).

  • [文献書誌] Takahashi S: "Arrest in erythroid cell development by promoter-specific disruption of GATA-1 gene." J Biol Chem. (印刷中).

  • [文献書誌] Onodera K: "GATA-1 transcription is controlled by distinct regulatory mechanisms during primitive and definitive erythropoiesis" Proc Natl Acad Sci USA. (印刷中).

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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