研究課題/領域番号 |
08670256
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
関根 一郎 長崎大学, 医学部, 教授 (60039922)
|
研究分担者 |
大津留 晶 長崎大学, 医学部, 助手 (00233198)
七條 和子 長崎大学, 医学部, 助手 (90136656)
伊東 正博 長崎大学, 医学部, 助教授 (30184691)
|
キーワード | PTHrP / PTHrP受容体 / 血管平滑筋細胞 / 血管内皮細胞 / 再狭窄血管病変 |
研究概要 |
(1)血管障害性動脈硬化に伴う血管リモデリング進展過程におけるPTHrPの役割の解明: 血管障害性動脈硬化に伴う血管リモデリング進展過程を、ラット頸動脈バルーン障害モデルとヒト冠動脈アテレクトミ-標本にて検討し、著名なPTHrPの発現と同受容体の低下を認めた。PTHrPはこれらの病態において血管平滑筋細胞の増殖・分化・運動能を調節する因子の一つであることが推測された。(Arterioscl Thromb Vascul Biol 16:565-575 1996)さらに高血圧性血管リモデリングにおけるPTHrPの血管拡張作用は、血管内皮を介することが判明した。 (第1回心血管内分泌代謝学会 横浜1997) (2)内因性及び外因性PTHrP作用の相違の細胞レベルでの解析 : 内因性および外因性PTHrP作用の相違の細胞レベルでの解析をしたところ、外因性投与ではPTHとPTHrPの差異は認められなかったが、内因性のPTHrPの発現をコントロールすると細胞特異的な反応が認められた。 (J Endocrinol 150:359-368 1996 Endocrine J 43:527-536 1996) (3)PTHrPのin vivoにおける病態生理作用 : 腫瘍のangiogenesisに対しPTHrPが血管内皮に働きかけて、血管新生に働くことが示唆された。 (Cancer Res 56:77-86 1996) また腫瘍の浸潤能にもPTHrPがポジティブに働くことが示された。(J Pathol 182:174-179 1997) 慢性関節リュウマチと変形性膝関節症の関節におけるPTHrPの発現は前者が明らかに多く、滑膜中の平滑筋様線維芽細胞よりのPTHrP産生が著増していることが判明した。(J Orthopaedic Res 15:175-180 1997)
|