研究課題/領域番号 |
08670259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 京都府立医科大学 (1997) 札幌医科大学 (1996) |
研究代表者 |
小山田 正人 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (30183255)
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研究分担者 |
小山田 ゆみ子 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40231245)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 細胞間コミュニケーション / ギャップ結合 / コネキシン / ES細胞 / 心臓発生 / ジーンターゲティング |
研究概要 |
1.Embryonic stem (ES)細胞の心筋細胞へのin vitro分化モデルの確立とギャップ結合蛋白質(コネキシン)の発現及び機能の解析 (1)ES細胞株を浮遊培養し、形成されたembryoid body (EB)をmultiwell dishに移す方法により、心筋細胞へのin vitro分化モデルを確立した。 (2)心臓で発現するギャップ結合蛋白質connexin(Cx)のうち、Cx43とCx45はES細胞の未分化な時期から心筋細胞への分化する過程を通じて発現が認められた。一方、Cx40の発現は心筋特異的蛋白質と同様に心筋細胞の出現以降にみられ、心筋で発現しているCxでもその種類によって異なった発現調整が行われていることを明らかにした。 (3)細胞間コミュニケーションは、未分化ES細胞間、拍動する前のEBの細胞間、拍動しているES細胞由来の心筋細胞間で認められたが、拍動している心筋細胞と周囲の拍動していない細胞間には認められず、未分化ES細胞が心筋細胞に分化する過程において、細胞間コミュニケーションのコンパートメント形成が起こることを明らかにした。 以上の結果は、Oyamada Y et al. Exp. Cell Res. 229:318-326,1996として発表された。 2.Cx43遺伝子欠損ES細胞を用いたin vitroでの心筋細胞分化及びヌードマウス造腫瘍性の解析 (1)Cx43欠損ES細胞は、Lucifer Yellow dye couplingが、親株に比べて低下していたが、親株のES細胞と同様にin vitroで自動収縮能を有する心筋細胞に分化し、同期性収縮を示した。 (2)Cx43欠損ES細胞は、wild typeとほぼ同様のヌードマウスでの造腫瘍性を示し、出現した腫瘍の分化形質もwild typeとの間に大きな差は見出せなかった。以上のの結果より、複数のコネキシン間に相互補完関係があることを明らかにした。
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