研究課題/領域番号 |
08670281
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
津田 良夫 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (20207393)
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研究分担者 |
杉山 章 名古屋女子大学, 短期大学部・家政学科, 教授 (30196761)
高木 正洋 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教授 (60024684)
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キーワード | ヒトスジシマカ / リバースシマカ / 生息場所選択 / 標識再捕獲 / 石垣島 |
研究概要 |
石垣島野底地域から富野にいたる浦底湾周辺部の約6×4km四方を対象として、ドライアイストラップおよび人囮による蚊成虫の採集を行った。ドライアイストラップは調査地域内の16カ所に設置し、計80のサンプルを採集した。人囮採集は、吹通川上流部から伊土名の集落にいたる地域を対象として、21カ所でそれぞれ10分間行った。 合計29種類の蚊が採集され、本研究が対象としているシマカ類のうちヒトスジシマカ、リバースシマカの2種が採集できた。そこで、標識再捕獲実験の対象種をこれら2種に決定した。 浦底湾沿岸地域におけるヒトスジシマカとリバースシマカの中規模な分布には、両種の違いがはっきりと現れていた。ヒトスジシマカは採集地点16カ所中11カ所と広範囲に分布しているのに対して、リバースシマカの分布は局所的で(6/16カ所)吹通川から伊土名の集落にいたる地域、太田近くの海岸に残された林および於茂登トンネル西出口周辺に限られていた。 吹通川から伊土名の集落にいたる地域を対象とした人囮採集の結果、吹通川上流部の森林内ではリバースシマカ成虫の密度が高く、これとは逆に、伊土名の集落周辺ではヒトスジシマカ成虫の密度が高いことがわかった。以上の結果から、来年度実施予定の標識再捕獲実験の対象地域を吹通川から伊土名の集落にいたる地域に特定できた。 ヒトスジシマカとリバースシマカの飼育に関しては、技術的に大きな問題はないことが確認できた。標識再捕獲実験のために必要な個体数は約200頭であり、これを室内飼育によって準備するめどはついた。
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