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1996 年度 実績報告書

ジピリダモ-ルの赤血球膜親和性と赤血球内マラリア原虫増殖との関係の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08670295
研究機関(財)生産開発科学研究所

研究代表者

伊藤 義博  財団法人生産開発科学研究所, 細胞活性研究室, 研究員 (00035411)

研究分担者 金田 良雅  東海大学, 医学部・生体防御機構系感染症学, 教授 (60051471)
キーワードジピリダモル / 赤血球膜親和性 / マラリア原虫
研究概要

研究実施計画に基づく本年度の実績:
1.ジピリダモ-ルの赤血球膜親和性の証明:in vitroにおいて、ヒト赤血球膜への親和性は、処理後の膜分画のHPLC分析の定量法で測定し、処理量比に準じた親和性を認めた。また、マウス赤血球膜に対しては,in vitroでヒトの場合と同様に試験し,明らかな親和性を認めた。更に、in vivo の試験で、経口もしくは腹腔内にジピリダモ-ル投与を行い、各々の赤血球膜の膜分画からジピリダモ-ルを検出した。このことは、ジピリダモ-ルの抗マラリア原虫効果と膜親和性の関係をマウスを用いた実験の場で試験できることを示唆している。
2.ジピリダモ-ルの抗マラリア作用と原虫の赤血球侵入(感染)機構との関係:ヒト赤血球膜を抗ヒト赤血球膜抗体で前処理した赤血球膜分画には、ジピリダモ-ルは検出されなかった。このことは、赤血球膜抗体がジピリダモ-ルの親和性を阻害した証明である。すなわち、ジピリダモ-ルは、赤血球膜上の抗原群(リセプターを含む)に親和性があることを示唆している。
3.2.の成績の裏付けの素材として、ウサギおよびラットによる抗ジピリダモ-ル抗体の作成を試み;ジピリダモ-ルの抗原用新化合物の作成は失敗した。そこで、ジピリダモ-ルとアルブミンによる複合抗原からウサギ抗ジピリダモ-ル抗体(ポリクロナール抗体)を作成した。
これらの実績は、ジピリダモ-ルの増殖阻害と親和性阻害の関係(in vitro)が、原虫の赤血球内侵入における赤血球膜認識機構、すなわち、赤血球膜上のリセプターと原虫のリガンドとの関係を生体(in vivo)で解明する手段の糸口になると考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊藤義博 他: "Dipyridamoleの赤血球膜親和性と熱帯熱マラリア原虫plasmodium falciparum赤血球侵入阻害阻止効果の関係" 寄生虫誌. 45 Supl. 106 (1996)

  • [文献書誌] Yoshihiro Ito 他: "PROTECTIVE EFFCTS OF DIPYRIDAMOLE IN MOUSE MALARIA" PARASITOLOGY INTERNATIONAL. 46.Supl. 69 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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