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1997 年度 実績報告書

病原性ビブリオのヘム獲得機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08670307
研究機関岡山大学

研究代表者

三好 伸一  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (60182060)

研究分担者 友近 健一  岡山大学, 薬学部, 助教授 (00093691)
篠田 純男  岡山大学, 薬学部, 教授 (50029782)
キーワード病原性ビブリオ / ヘム化合物 / ポルフィリン
研究概要

ヒトにおいて敗血症や創傷感染症の起因菌となるVibrio vulnificusは,ヘモクロビンの補欠分子族であるプロトヘム(プロトポルフィリンIXに鉄が配位した疎水性のヘム化合物)を単一の鉄源として利用できる。本年度は,このプロトヘム取り込み機構の特異性について検討を加えた。
(1)水溶性のポルフィリン化合物であるTPPSに鉄イオンを配位させた人口ヘム化合物Fe-TPPSを単一鉄源とした倍地にV.vulnificus L-180株を接種し,37℃で培養した。その結果,Fe-TPPSの濃度に依存して細菌が増殖し,この病原細菌がFe-TPPSを単一の鉄源として利用できることが示された。
(2)V.vulnificus L-180株は,C型シトクロムの補欠分子族であるヘムC(ポルフィリンCに鉄が配位した疎水性ヘム化合物)も単一鉄源として利用できた。
(3)プロトヘム非利用性の変異株(L-180-Nl株)はFe-TPPSを鉄源として利用できなかった。
(4)過剰量のTPPSあるいはCu-TPPSの存在下では,L-180株のプロトヘムならびにFe-TPPSに対する利用性が著しく低下した。
以上のことから,V.vulnicusのヘム取り込み機構は,プロトヘムに特異的ではなく,Fe-TPPS等の多くのヘム化合物が共通の経路を経て細菌細胞内に取り込まれることが強く示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Miyoshi,S.: "Characterization of a mutant of Vibrio vulnificus for heme utilization" FEMS Microbiol.Lett.148(1). 101-106 (1997)

  • [文献書誌] Miyoshi,S.: "Bacterial metalloprotease as the toxic factor in infection" J.Toxical.Toxin Rev.16(4). 177-194 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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