研究課題/領域番号 |
08670320
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
藤巻 わかえ 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (90256496)
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研究分担者 |
八木 淳二 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70182300)
内山 竹彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00050550)
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キーワード | 細菌性スーパー抗原 / T細胞 / 細胞内シグナル伝達機構 |
研究概要 |
スーパー抗原により誘導されるT細胞の免疫寛容における細胞内シグナル伝達について次の諸実験を行った。 1)マウスCD4^+、CD8^+T細胞をin vitroで芽球化し、SEAあるいは抗CD3抗体で再刺激後の細胞内チロシンリン酸化を、immunoprecipitationおよびwestern blot analysisにて検討した。複数のチロシンリン酸化蛋白が検出されたが、刺激後の経時的変化については確定的な所見がまだ得られていない。現在追加実験を施行中である。 2)同様の系において、T細胞を^<32>Pで標識しリン酸化蛋白の同定を行った。いくつかのバンドが同定され刺激の違いによりリン酸化パターンも異るようであるが、再現性に乏しく、現在系をかえて再検討中である。 3)同様の系でT細胞をfura-2色素にて染色、細胞内カルシウム変動を測定した。SEAによる刺激では、CD4^+芽球化T細胞においてのみ細胞内カルシウム濃度の変動を認め、シグナル伝達が行われていることが判明した。抗CD3抗体刺激ではCD4^+およびCD8^+芽球化T細胞の両者において細胞内カルシウム濃度の変動を認めた。また、刺激の違いにより細胞内カルシウム濃度変化としても異ることが判明した。 4)ヒト臍帯血あるいは胸腺細胞は、ヒト末梢血にくらべてスーパー抗原刺激によりトレランスになりやすく未熟であることが判明している。臍帯血と末梢血リンパ球における細胞内チロシンリン酸化の差についても検討中である。
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