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1997 年度 実績報告書

H.influenzae呼吸器感染症モデルでの発症メカニズム解析と予防

研究課題

研究課題/領域番号 08670321
研究機関東邦大学

研究代表者

宮崎 修一  東邦大学, 医学部, 講師 (30120314)

キーワードH.influenzae / 莢膜b型 / CBO法 / fimbriae / 評価
研究概要

乳幼児に発症すると重症化し易いH.influenzae性髄膜炎を予防するために現在欧米ではワクチンが開発され、臨床応用が開始されている。従来、臨床の病態に類似した実験モデルが確立されていなかったので、今日まで基礎的なワクチン評価は行われていない。我が国においても、ワクチンの臨床使用が考慮されていることから、CBO法による気管支肺炎モデルを基にマウス敗血症・髄膜炎の作成を試みた。その結果、莢膜b型株感染により死亡率約40%となった。また、感染後マウスの血液および脳から菌が検出され、脳からの検出菌数は血液に比べ明らかに多かった。気管支肺炎モデルと同様CBO法でマウス敗血症・髄膜炎モデルを作成できた。
細菌の細胞や粘液層(ムチン)への付着において、莢膜保有株中でfimbriaeを発現する細菌の付着能はfimbriaeを発現しない菌に比べ著しく高く、fimbriaeがこの過程で重要な働きをしていることは明らかである。しかし、主に敗血症・髄膜炎患者から分離されたH.influenzaeはfimbriaeを発現していない事実がある。
fimbriaeの病原的役割という観点から判断すると、これら2つの事実は相反している。そこで、fimbriaeの病原的役割を本研究で作成したモデルで検討した。単層培養細胞に対する付着能が高いfimbriaeを発現する株よりfimbriaeを発現していない株の方がマウスに対する菌力は強かった。そこで、この現象を解析したところ、fimbriaeを発現している菌の方が血清殺菌作用を受けやすいこと、およびC3の結合量が多いことが明らかとなった。これら成績はH.influenzae性敗血症・髄膜炎においてfimbriaeの病原的役割が少ないことを示している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Miyazaki S: "In vitio and in vivo autibacterial activity of CS-904 a new fluoro-auin lones against iselates frompatients with respiratory infections" Autimicrob Agents Chemolter. 41. 2582-2585 (1997)

  • [文献書誌] 宮崎修一: "CBO法によるマウスインフルエンザ菌性肺炎" 化学療法の領域. 13. 123-128 (1997)

  • [文献書誌] Matsumoto T: "Immunomodulating effect of fosfomycin on gut-derived sopsis and Pseudomsnes aeruginosa in mice" Autimicrob Agents Chemolter. 41. 308-318 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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