研究課題/領域番号 |
08670369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
上川路 信博 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (90224659)
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研究分担者 |
福井 宣規 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60243961)
白澤 専二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10253535)
笹月 健彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)
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キーワード | HLA-DQ6 / トランスジェニックマウス / 自己抗原ペプチド / 異種MLR |
研究概要 |
ヒト主要組織適合抗原(MHC)であるHLA-DQ6分子の機能をin vivoで明らかにするために、HLA-DQ6トランスジェニックスウス(g)の解析を行った。HLA-DQ6Tgの脾細胞をnon-transgenic C57BL/6(B6)のリンパ節細胞と培養することにより、CD4^+T細胞のみならずCD8^+T細胞の増殖が認められた。このCD8^+T細胞はH-2D^b及びDQ6分子を発現した細胞に対して傷害活性を示し、D^b分子結合モチーフをもつDQ6分子由来合成ペプチドを検索することで、この細胞傷害活性を誘導するDQ6α鎖由来のペプチドを同定した。以上よりDQ6分子はそれ自身がCD4^+T細胞のリガンドとして認識されるのみならず、MHCクラスI分子に結合する自己抗原ペプチドとしてCD8^+T細胞のリガンドになることを明らかにした。また、内因性のMHCクラスII分子の発現を欠くDQ6-Tg、DRα-Tgを樹立し、DQ6あるいはDRαEβ^b分子が、I-A^dやI-A^<bm12>とほぼ同程度に、I-A^b分子を認識するCD4^+T細胞を正に選択し得ることを明らかにした。このことから、従来いわれていた異種MLRの低応答性は、MHCの構造上の違いというよりは他のassociation moleculeの違いによるものと考えられた。
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