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1996 年度 実績報告書

化学物質吸入による肺傷害の発生機序に関する研究-Nitric oxideとNeuropeptidesの関与

研究課題

研究課題/領域番号 08670401
研究種目

基盤研究(C)

研究機関慶応義塾大学

研究代表者

大前 和幸  慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (60118924)

研究分担者 武林 亨  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30265780)
キーワードオゾン / 一酸化窒素 / サブスタンスP / ニューロキニンA / 呼吸器毒性
研究概要

ガス体化学物質としてオゾンを用いた吸入曝露実験を実施した。
1.Nitric oxide(NO)の関与
一群5匹の8週齢の雄ICRマウスに、NO合成酵素の阻害剤N-ニトローアルギニンを腹腔内に事前投与(100mg/kg、対照群は生理食塩水)し、1ppmオゾン(対照群:清浄空気)に4時間曝露させ、24時間後に気管支肺胞洗浄を実施した。その結果、NO産生を阻害した群ではオゾン曝露による好中球増加が抑制されており、内因性NOがオゾン吸入による炎症形成に関与している可能性が示された。NOは気管支弛緩作用を持つことから、今後はオゾン曝露による気道過敏性モデルにおけるNOの役割についても検討する必要がある。
2.Neuropeptidesの関与
一群6匹の8〜9週齢の雄Sprague-Dawleyラットに、サブスタンスPおよびニューロキニンAのレセプターに対する阻害剤を腹腔内に事前投与(対照群は一群4匹で、同量のVehicle)したのち、1ppmオゾン(対照群、清浄空気)に3時間曝露させ、5時間後に気管支肺胞洗浄を実施した。その結果、サブスタンスPおよびニューロキニンA阻害剤を投与したオゾン曝露群では、総細胞数・好中球数がオゾン曝露対照群と比較して有意に上昇し、総細胞数・好中球数・上皮細胞数・総蛋白質濃度が空気曝露群と比較して有意に上昇しており、ラットにおいてはこれらのNeuropeptidesが、オゾンの肺傷害性に対して保護作用を持っていることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takebayashi T.,Skornik W.A.,Shore S.A.: "Role of tachykinins in airway responses to ozone in rats." Am J Respir Crit Care Med. 153. A161. (1996)

  • [文献書誌] 武林亨、佐藤敏彦、香川順、櫻井治彦.: "呼吸器刺激ガス吸入による肺傷害の発生におけるNeuropeptides、一酸化窒素の役割" 産業衛生学雑誌. 38. S513. (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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