研究課題/領域番号 |
08670416
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
小西 聖子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30251557)
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研究分担者 |
西澤 哲 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 助教授 (90277658)
山上 皓 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60107315)
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キーワード | 災害 / トラウマ / ボランティア / メンタルヘルス / 被災者 / 子ども |
研究概要 |
1.「こころのケア・プロジェクト」仮説住宅ボランティア活動の分析を行った。阪神大震災の被災者へのメンタルヘルス・ボランティアの活動は、被災者のニーズや悩みの変化に伴い、活動内容も変化している。心理的援助から社会福祉的援助へというメンタルヘルス・ボランティア活動全体の変化の中で、ボランティア各個人はどのように関わっているのか、個人の意識は活動内容の変化と一致しているのか、ということを、ボランティアへのインタビューを通して考察した。考察からは、ボランティアをめぐる状況の変化と個人の意識が必ずしも一致していないことがわかった。 2.被災地域に住む子どものためのキャンプ(平成7年5月)において、感情発散・エネルギー発散によるストレス軽減を目的としたヒーリング・プログラムを実施した。GHQ(General Health Questionnaire)12項目版により測定したキャンプ前の状態、キャンプ中の状態についての精神健康度、および、Goodchild et al.(1985)の変法を用いた得点をストレス状態評価得点として、このプログラムの効果を評価した。その結果、(1)キャンプ前、キャンプ中のストレス状態を比較した結果、ともに、女児は男児に比べて高いストレス状態にあった。(2)ストレス軽減のためのヒーリング・プログラムは低学年の児童よりも中高学年の児童の精神健康に効果があった。(3)本プログラムはもともとあまりストレス状態の高くない児童に対し有効であった。特に女児においてその傾向が顕著である。ということが明らかになった。
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