研究課題/領域番号 |
08670417
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研究機関 | 東京商船大学 |
研究代表者 |
小林 敏生 東京商船大学, 保健管理センター, 助教授 (20251069)
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研究分担者 |
田村 祐司 東京商船大学, 商船学部, 助教授 (10242322)
磯 博康 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (50223053)
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キーワード | ライフスタイル / 食習慣 / 動脈硬化性疾患 / 大学生 / 危険因子 / 脂肪酸 / 生活習慣 |
研究概要 |
男子大学生1年生と4年生を対象にして動脈硬化性疾患の危険因子、およびこれらの危険因子に影響を与えると考えられる食習慣を中心としたライフスタイルの調査を行った。平成8年度(1年生87名および4年生52名)、平成9年度(1年生63名および4年生61名)の健康診断時に血圧、身長、体重、体脂肪率を測定した。同時に採血を行い、動脈硬化性疾患の危険因子である血清総コレステロール(T-chol)、HDL-コレステロール(HDL-chol)、中性脂肪(TG)、脂肪酸および血漿フィブリノーゲン(FIB)の測定を行った。さらに食習慣について、個別に聞き取り調査を行った。平成8年度の男子1年生87名(平均年齢19.4歳)および4年生52名(平均年齢22.4歳)を対象とした解析の結果を以下に示す。男子大学生は朝食を抜くあるいは夜食を摂る者が多く、脂質の摂取源として魚介類が少なく、肉類、乳製品、油脂類が多かった。また4年生は1年生に比べて、魚介類、乳製品の摂取が少なく、油脂類の摂取が多かった。飲酒率や喫煙率は4年生で高かった。身体特性については1年生と4年生の間で大きな相違を認めなかった。血液検査については、男子大学生は成人男子と比べてT-cholは低く、脂肪酸の構成はn6系不飽和脂肪酸の割合が高値、n3系不飽和脂肪酸の割合が低値であった。また4年生は1年生と比較して、TG(mg/dl)は有意に高値(112.8vs75.8)を、T-chol(mg/dl)(171.8vs166.1)、FIB(mg/dl)(230.1vs220.1)はやや高値であった。脂肪酸構成については4年生は1年生と比較して一価不飽和脂肪酸の構成割合(%)が有意に高く(26.4vs24.4)、多価不飽和脂肪酸(46.4vs48.1)、n-6系不飽和脂肪酸(39.5vs41.6)、n6/n3比(6.23vs6.81))が低かった。男子学生においては食習慣が成人と大きく異なり、また1年生と4年生の間にも食習慣、および血中脂質、脂肪酸構成に相違を認めた。
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