研究概要 |
1.研究目的 被爆高齢者の個人的,家族的ならびに社会的背景,精神的健康度を調査し,被爆高齢者のライフスタイルを把握する。さらに3年後の死亡状況を調査し,ライフスタイルと生命予後の関係を解析する。 2.進捗状況 1)長崎大学医学部原爆資料センターの被爆者診療記録データベースに登録されている長崎市被爆者の基本情報,死亡原因,被爆者健診記録を整理し,不備な情報をあらいだした。 2)個人の家族的,社会的背景および精神的健康度を把握するためのアンケート項目の検討を行ないアンケート用紙の作成を行なった。 3)調査対象者を被爆者データベースより1,000名,層化無作為抽出を行なった。 3.学術上の問題点 本年度,個人の家族的,社会的背景および精神的健康度を把握するためのアンケート項目の検討を行なった。郵送法で実施予定であるが,以下のような問題点が考えられる。 1)対象は高齢化しているため,自記式質問票の記入の精度がどの程度得られるかはさだかでない。 2)精神的健康度を測定する質問項目は理解しにくい点もある。 4.次年度の計画 今年度,収集したアンケート調査の集計,データ整備を行う。また,生命予後との関連についての予備的解析として,健康診断から得られる身体的健康度と家族的,社会的背景および精神的健康度との関連を明らかにする。
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