研究課題/領域番号 |
08670446
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
岸 玲子 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (80112449)
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研究分担者 |
橋本 伸也 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教授 (50164794)
笹谷 春美 北海道教育大学, 札幌校, 助教授 (00113564)
三宅 浩次 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20045363)
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キーワード | 高齢者 / 地域 / サポート / ネットワーク / 健康 / 追跡調査 / コホート / ADL |
研究概要 |
初回調査で、拒否、長期不在などの理由で回答が得られなかった札幌の156名、夕張の78名について、聞き取り再調査を実施した。これにより、最終的回収率をほぼ100%にするとともに、「危機時への柔軟な対応に欠ける傾向を持つ」非回答者の姿が浮かび上がった。すなわち、非回答者は、回答者に比べ、総体的に経済的に貧困で、慢性疾患を有し、病弱であり、同時にソーシャルサポート、ネットワークも家族中心で家族を越えた社会的関係が少なく、社会的活動性も不活発であることが明らかになった。検診の受信率も有意に低かった。 札幌市、夕張市、鷹栖町の3地域で、対象者全員(約1800名)に対して2回目の社会学的ならびに医学的な横断調査を実施した。現在、夕張市では入力・解析が終了した。実施した。札幌は入力が終わり、鷹栖地域では、回収後のチェック作業を行っている。夕張市の解析結果について要約すると、年齢があがるとともに、白内障、心臓疾患、静脈瘤などの有病率が増加した。痴呆やADLの低下の割合も数%上昇した。健康状態と医療機関への通院状況を家族類型別に比較すると、男女とも入院あり、往診ありは「一人暮らし」が多かった。ストレスフル・ライフ・イヴェントも、男女ともに「一人暮らし」では他の家族類型に比べ、「経済状態の悪化」、「友人の死亡」、「意に反して住居を変わらざるをえなかった」「自身の健康の悪化」、「配偶者の死亡」などをあげる者が多かった。しかし、相談サポート、介護サポートともに、特徴的だったのは、家族サポートのうち年齢とともに。配偶者サポートや親戚サポートは減少したが、娘や息子などのサポートは増加し、かつ民生委員、町内会委員や、保健婦やヘルパーなど準公的あるいは、公的な保健福祉畑からのサポートが、漸増していた。
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