研究課題/領域番号 |
08670452
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
森岡 聖次 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (70244754)
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研究分担者 |
笠松 隆洋 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (20073695)
吉村 典子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (60240355)
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キーワード | 若年者 / 骨密度 / 身体活動度 / 生活習慣 / 牛乳 / 喫煙 / 飲酒 |
研究概要 |
高齢化が進行する中、将来の骨折予防のために若年時の最大骨量を増加させることが重要であるといわれている。生活習慣と骨密度の関連をみると、カルシウム摂取不足、喫煙、日光への曝露不足などが低骨密度の要因となり、身体活動度の高いことは高骨密度をもたらすと考えられている。しかしわが国では、対象を明確に定義して若年者の生活習慣と骨密度の関連を評価した研究は少ない。そこで今回は、平成8年度に定義した20〜49歳の男性575人(20歳代59人、30歳代101人、40歳代415人)を対象に、生活習慣要因と骨密度測定値(日立メディコ製BMD-1XによるDXA法で測定)をレコード・リンケージして解析した。年齢を調整した骨密度平均値±標準誤差(g/cm^2)は、20歳までの牛乳飲用では、あまり飲まなかった者185人で1.014±0.010、時々飲んだ者283人で1.029±0.008、毎日飲んだ者74人で1.036±0.016と、摂取頻度の高いほど骨密度も高い傾向があった(有意差なし)。現在の喫煙では、非喫煙者197人で1.038±0.010、喫煙者354人で1.018±0.007と、喫煙者の骨密度が低かった(有意差なし)。現在の飲酒では、非飲酒者92人で1.056±0.014、たまに飲酒する者101人で1.017±0.014、日常飲酒者356人で1.019±0.007と、飲酒者の骨密度が低かった(他2群に対して非飲酒者が有意に高い)。このことから、過去の牛乳摂取や喫煙は年齢(加齢)に比べて骨密度への影響は小さく、飲酒の影響は大きい可能性があることが示唆された。今後は身体活動を客観的に評価し、身体活動度別に骨密度値を解析する予定である。
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