寝たきり度モニタリングシステムの開発と研究 介護モデルの構築には、介護を必要とする人々への介護学からの研究アプローチが必要であります。介護を必要とする人々へ実践的アプローチをすることで、「尊厳のある生活(ROL)」を護り介(たす)ける介護モデルを確立することが可能となるのです。介護モデルは、要介護者との個別性を重んじその多様性を認めて、個人に合った介護支援業務により構成される必要があります。まず介護モデルにおける介護度を構成するための基本的な介護要因を、(1)生命(Life Care)(2)生活(Living Care)(3)ケアマネジメント(Care Management)(4)医療(Medical Care)(5)末期(Terminal Care)(6)在宅(Home Care)(7)家族(Family Care)の7介護要因によって大別しました。それぞれの介護要因を、I 関わり度(Involvement) II 困難度(difficulty) III 必要度(Necessity)の介護評価によって、介護モデルの指標である「介護度(Kaigo Index)」によって介護状態を評価していきます。つまりその7つの介護要因に属する介護業務が、要介護者に対して、1)どのように関わっているのか。2)どのように困難があるのか。3)どのように必要であるのか。という3つの点にたって介護評価していきよす。その関わり度・困難度・必要度から数量化した介護度による介護評価に基づいて、ケアプラン・ケアマネジメントを通じて介護する過程が介護モデルなのです。その介護評価の相互関係から、介護度=困難度×(関わり度+必要度)として数量化できました。その介護度と介護要因の相互関係を検討しました。生命、生活、ケアマネジメントは相互に強い相関関係があり、相互に関連性をもった業務が多いことを示唆しています。逆に在宅・末期における生命との相関係数が低値であり、その連携がとれていない状況も示しています。
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