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1996 年度 実績報告書

ミトコンドリアDNA変異領域のシークエンスパターンによる人種の鑑別

研究課題

研究課題/領域番号 08670484
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

本田 克也  大阪大学, 医学部, 助教授 (00240789)

研究分担者 針原 伸二  東京大学, 理学系研究科, 助手 (40198932)
中留 真人  大阪大学, 医学部, 助手 (90263251)
キーワードミトコンドリア / DNA / 制御領域 / 遺伝的多型 / 人種 / シークエンス変異 / アジア人 / 人類遺伝学
研究概要

本研究は、高変異性部位である、ミトコンドリアDNAのプロリンおよびフェニールアラニンのt-RNA遺伝子に隣接する制御配列(control region)が人種間で特異性のある変異をしている傾向があることから、人種鑑別にこの領域の多型を応用する方法を検索することを目指している。
これまでに、日本人、中国人、モンゴル人、ミャンマー人、台湾人、マレーシア人、バングラデッシュ人などアジア系の人種および欧州人、約300人において、ミトコンドリアDNAの制御領域の多型を検索してきたが、このうち特に塩基番号16158-16192までの領域は、パターン化すると6型に分けられる変異型があることがわかってきた。パターン化の方法は、このうち16158,62,64,69,72,73,82,85,86,89,92の塩基に着目し、それをシークエンスパターンし、A,B,C,D,E,Fの6型に分類する。
こうして分類すると、日本人と欧州人は65%以上がA型で、台湾人と中国人、モンゴル人ではA型が約40%であり他の型の出現頻度にも類似性があったため、これらの人種の類縁関係が示唆された。なお、ミャンマー人とマレーシア人では、A型の頻度は20%未満で、C,D,E型は僅少であり、他人種にはみられない9種以上の特異的なDNA配列パターンが出現していた。
これらの型は、他の人種では見られていないため、マレーシア人やミャンマー人に特異的な遺伝子型である可能性がある。人種間の鑑別に、このような変異型が存在することは、ミトコンドリアDNA高変異領域による人種鑑別が可能であることを示唆するものである。
今後はさらにサンプル数を増やし、他の配列部位の型を検索することにより、人種特異的遺伝子型の確定を行っていきたい。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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