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1997 年度 実績報告書

慢性関節リウマチ滑膜病変部に発現されるインターロイキン12に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08670518
研究機関岡山大学

研究代表者

山村 昌弘  岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (80252956)

キーワード慢性関節リウマチ / インターロイキン-12 / Th1型反応
研究概要

平成9年度の主な研究実績は、慢性関節リウマチ(RA)の病変部位である滑膜でのインターロイキン-12(IL-12)発現細胞の同定と、滑膜でのIFN-γ優位なTh1型反応の維持に対するIL-12の関与を明らかにしたことである。(1)抗CD68抗体、抗IL-12抗体による二重免疫組織染色法による検討を行い、RAの滑膜組織の陽性細胞は主に表層下のリン°球浸潤部位周囲に分布するCD68陽性のマクロフB-ジ系細胞と、CD68陰性樹状細胞であることが明らかにされた。(2)RA滑膜細胞細胞をIL-2のみで2週間培養した後に回収したT細胞(CD3陽性細胞>90%)はCD4陽性細胞が95%以上で、IFN-γ優位なTh1型反応を示していた。この培養系にIL-12、抗IL-12、IL-4を添加しIFN-γ産生Th1型サイトカイン・°ターンの維持に及ぼす影響を検討した。IL-12によりT細胞のIFN-γ産生能は増強し、抗IL-12により減弱、IL-4では影響はなかった。昨年度に得られた結果とあわせ、慢性期RA滑膜ではマクロフB-ジ系細胞と樹状細胞よりIL-12が産生され、T細胞のIFN-γ産生とTh1クローンの機能を増強することにより、局所でのTh1型免疫反応を維持する重要な因子であることが示された。
現在、培養中にIL-12を添加するなど条件を変え、滑膜T細胞より関節軟骨に分布する2型コラーゲン特異的なT細胞クローンの確立を試みている。しかしながら、滑膜T細胞の反応性が乏しいことから、有意に特異的なクローンは得られていない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshitaka Morita, Masahiro Yamamura, Kenichiro Nishida,et al.: "Expression of Interleukin-12 in Synovial Tissue From Ritients with Rheumatoid Ardiricis." Arthritis & Rheumatism. 41・2. 306-314 (1998)

  • [文献書誌] 山村 昌弘,槇野 博史: "滑膜組織からのサイトカイン産生異常" 臨床免疫. 29・12. 1495-1503 (1997)

  • [文献書誌] 山村 昌弘,槇野 博史: "慢性関節リウマチ滑膜におけるサイトカイン発現異常" 医学のあゆみ. 182・9. 573-578 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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