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1997 年度 実績報告書

肝臓におけるTIMP-1,TIMP-2の増殖因子としての役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08670579
研究機関名古屋大学

研究代表者

福田 吉秀  名古屋大学, 医学部, 講師 (40181284)

研究分担者 山田 雅彦  名古屋工業大学, 保健管理センター, 助手 (10273319)
キーワードTIMP-1 / TIMP-2 / TIMP-3 / 増殖因子 / MMP / HepG2 / Huh7 / 肝臓
研究概要

Tissue inhibitor of metalloproteinases(TIMPs)はマトリックス分解酵素の活性を阻害する一方で、種々の細胞に対し増殖作用を有する。平成8年度は、TIMP-1,2のヒト肝癌細胞株に対する増殖作用を検討した。本年度は、ラット肝細胞に対するTIMP-1の増殖作用と、近年発見されたTIMP-3のヒト肝癌細胞株での発現を検討した。
1.ウイスター系ラットの肝臓よりコラゲナーゼ灌流法にて肝細胞を単離し、種々の濃度(10-200ng/ml)のTIMP-1を添加の後、^3H-Thymidineの取り込みを測定した。bovine recombinant TIMP-1の添加により^3H-Thymidineの取り込みが観察され、培養液中のTIMP-1濃度が200ng/mlにおいて^3H-Thymidine取り込みに有意の上昇(p<0.05)が見られた。ヒト recombinant TIMP-1を添加したラット肝細胞では^3H-Thymidineの取り込みは見られず、ラットの実験系ではbovine recombinant TIMP-1のみが増殖作用を示すことが示された。
2.HepG2、Huh7、PLC/PRF/5を無血清培地で培養後、全RNAを抽出しRT-PCR法によりTIMP-3遺伝子を増幅、TIMP-3の発現を検討した。また、Direct sequencingにより塩基配列を検討した。いずれの細胞株も無刺激下でTIMP-3を発現しており、TNF-αを添加することによりTIMP-3の発現が増強した。
TIMPsは、肝癌細胞に発現しており、オートクリン因子として機能していると考えられる。また、TIMP-1はラット肝細胞に対する増殖作用があり、今後TIMPsの増殖作用あるいは線維化抑制作用の研究においてラット肝臓が実験モデルとして有用であることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 片野 義明,他: "肝癌細胞の増殖とTIMP-1,2" 肝胆膵. 34(2). 233-239 (1997)

  • [文献書誌] Ebata M, et al.: "Serum levels of tissue inhibitor of metalloproteinases-2 and of precursor form of matrix metalloproteinase-2 in patients with liver disease." LIVER. 17. 293-299 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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