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1996 年度 実績報告書

肝細胞内サイクロフィリンの活性化によるC型肝炎ウイルス排除の検討

研究課題

研究課題/領域番号 08670624
研究種目

基盤研究(C)

研究機関昭和大学

研究代表者

与芝 真彰  昭和大学, 医学部・消化器内科, 助教授 (20010457)

研究分担者 井上 和明  (財)東京都臨床医学総合研究所, 共同研究者
関山 和彦  昭和大学, 医学部・消化器内科, 助手 (90211391)
キーワードC型慢性肝炎 / インターフェロン / サイクロスポリン / アポトーシス / IMY細胞
研究概要

初年度研究実績の概要
C型慢性肝炎に対するインターフェロン単独の治療法は、著効率も30%と低く新たな治療の開発が急務である。我々の開発したインターフェロンと免疫抑制剤のサイクロスポリンAの併用療法は従来のIFN単独療法よりも速やかなウイルスの減少と高い著効率を示している。
IMY細胞は最近確立された肝細胞由来のHCV培養系である。この細胞においてHCVは低い効率ながら、持続的に増殖する。この細胞を用いてサイクロスポリンのHCVの増殖および宿主因子との相互作用を検討を行うために、初年度はまずIMY細胞でのHCVの培養上の諸条件の設定をおこなった。
培養条件の設定
通常の培養条件下(37℃、5%FCS)において、IMY細胞でのHCVの増殖効率は低く、サイクロスポリンの効果や宿主因子との相互作用の検討には、より効率の良くHCV増殖のおこる培養条件の設定が必須である。HCVの増殖は細胞周期に依存し、増殖期の細胞ではHCVの増殖が低下することが知られているので、まずFCS FREE条件下で培養を行ってみた。その結果HCVのtiterは初期に上昇するものの、感染細胞のアポトーシスが促進され、細胞が経時的に死滅していった。それに伴いHCVのtiterも培養開始2週後に測定感度低下に低下した。そこで培養条件として温度をウイルスの増殖は可能であるが、細胞のアポトーシスを誘導しない32℃に設定し、かつFCSの濃度を1%から5%までの各種濃度で検討した。その結果32℃ではFCSを1%にした時にもっとも細胞内のウイルスtiterが上昇し(10_3-10_4/we11)、かつ細胞のviabilityも高かった。初年度でほぼ培養条件の設定を行えたので、平成9年度はHCVの増殖機構にサイクロスポリンが如何なる影響を与えるか検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Yoshiba M.: "Detection of the GBV-C hepatitis virus genome in serum from patients with fulminant hepatitis of unknown aetiology" The Lancet. 346(8983). 1131-1132 (1996)

  • [文献書誌] Yoshiba M.: "GBV-C in the aetiology of fulminant hepatitis" The Lancet. 347(8994). 120-121 (1996)

  • [文献書誌] Yoshiba M.: "Hepatitis GB virus C" N Engl J Med. 335(18). 1392-1393 (1996)

  • [文献書誌] Yoshiba M.: "Favorable Effect of New Artificial Liver Support on Survival of Patients with Fulminant Hepatic Failure" Artif Organs. 20(11). 1169-1172 (1996)

  • [文献書誌] Yoshiba M.: "Chronic Hepatitis A with Persistent Viral Replication" J Med Virol. 50. 322-324 (1996)

  • [文献書誌] Yoshiba M.: "Type C and G fulminant fepatitis in Japan" Elsevier Science B.V.25-30 (1996)

  • [文献書誌] 与芝 真: "一目でわかる肝臓病学" メディカル・サイエンス・インターナショナル, 89 (1996)

  • [文献書誌] 与芝 真: "ウイルス肝炎の話" 自費出版, 27 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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