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1997 年度 研究成果報告書概要

宮古島に集積するデルタ肝炎の分子生物学的および疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08670632
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 消化器内科学
研究機関日本大学

研究代表者

森山 光彦  日本大学, 医学部, 講師 (50191060)

研究分担者 杉谷 雅彦  日本大学, 医学部, 講師 (40187654)
鈴木 高祐  日本大学, 医学部, 助教授 (00158974)
研究期間 (年度) 1996 – 1997
キーワードHDV RNA / デルタ抗体 / デルタ肝炎 / sequence
研究概要

平成8年度より本研究の準備を開始した。研究対象は、沖縄県平良市および平良市の周辺地域における平成8年度の住民検診を受診した4653名である。これらの対象例について、血中HBs抗原の有無を検出し、HBs抗原陽性者については、血中HDV抗体を測定した。このうちHDV抗体陽性者についてはHDV RNAを検索した。この結果では、検診対象者2726名のうち、血中HBs抗原陽性者は365名(7.8%)であった。このうちHDV抗体陽性者は、32例(8.8%)であった。さらにこれらの症例のうち血中HDV RNA陽性は13例であり、HBs抗原陽性例の3.6%であり、HDV抗体陽性例の40.6%であった。このうち肝機能検査値が正常範囲内にある、無症候性キャリアーは4例(33.4%)に認められた。このキャリアー率は世界的に見ても高く、宮古島のHDV感染症の特徴のひとつと考えられる。このHDV RNA陽性6例について、各々5クローンずつnt726-865までのsequenceを行い、以下のごとく結果を得た。1)6例間での塩基の相同性は、No.13とNo.14,No.17,No.131は、各クローン間で95.6%〜100%の相同性が見られた(No.13グループ)。これに対しNo.115とNo.155(No.115グループ)は、この2例間では99.2%の相同性が認められたのに対して、No.13グループに対しては86.1%〜88.3%の相同性しか認められなかった。2)分子系統樹の解析からは、既報のPeru株が一つのグループに、さらに日本株1とTaiwanが一つのグループに、宮古、Italia,Lebanon 2、US,Lebanon3,1が一つのグループと推定された。これより宮古島に集積するHDV感染症は、中東およびUSと同じグループに属し、日本本土とは別のグループであり、感染ルートを考えると興味ある結果となった。今後臨床病態とHDV変異株との関係についてさらに検討を進めたい。

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公開日: 1999-12-08  

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