研究概要 |
培養ヒト肺動脈管内皮細胞の6〜10代を用いてロイコトキシン(Lx),LPS,NOドナー(NOC7)をそれぞれ投与した。投与後0〜48時間後の観察下で位相差顕微鏡による形態学的検査では濃度依存性、時間依存性に細胞死を認めた。Lxに最も顕著に認められた。 TUNEL法による観察では濃度依存性にTUNEL陽性細胞の増加とDNAアガローズゲル電気泳動でコントロール群と比べ、Lx1〜10μM投与群で有意にDNAラダー形成を認めた。 以上の結果は、これらの物質が培養ヒト肺動脈血管内皮細胞のアポトーシスを誘導している可能性を強く示唆するものである(1997.4.10 日本胸部疾患学会総会で発表予定)。そしてこの現象は肺組織障害後のリモデリングに関与していると考えられる。肺組織摘出かん流肺の実験については上述3者の刺激物質を投与した後、肺組織凍結切片を作製した。現在TUNEL法を用いて検索を始めたところである。
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