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1996 年度 実績報告書

HTLV-I感染者における間質性肺炎の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08670671
研究機関鹿児島大学

研究代表者

川畑 政治  鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (20281222)

研究分担者 出雲 周二  鹿児島大学, 医学部, 教授 (30143811)
納 光弘  鹿児島大学, 医学部, 教授 (10041435)
キーワードHTLV-I感染細胞 / 間質性肺炎 / BAL / CD4陽性細胞 / in sitiu PCR法
研究概要

研究目的:間質性肺炎の病態については、マクロファージ、リンパ球、線維芽細胞などの細胞間の相互作用について近年研究が進んでいる。しかし、最初の引き金となる部分も含めて未知の部分が数多く残されている。HTLV-I感染による肺の異常が間質性肺炎の疾患モデルとなるのではないかと考え、HAM患者のBALによって得られた細胞成分と液性成分とHTLV-I陽性者の開胸肺生検や剖検肺を用いて、分子生物学的および免疫組織学的手法で肺の異常のメカニズム解明に取り組んだ。
研究成果:HAM患者の30〜50%に胸部X線・CTなどで放射線学的異常を認めBALでは総細胞数の増加と共にリンパ球の増加を認めた。そのサブクラスでは、CD4が有意に増加するケースでは放射線学的異常を認める傾向があった。画像異常のない例でもBALでは、リンパ球の増加がみられ、CD2、CD4、CD8のDR(+)の細胞が、すなわち活性型のリンパ球が末梢血中よりも肺内に多い事が明らかになった。HTLV-I陽性者の肺生検や剖検肺から細気管支から肺胞壁、間質にリンパ球を中心に細胞浸潤がみられ、これらの細胞は、免疫学的染色法でT細胞でCD4陽性細胞が中心になっている事が明らかになった。さらに、これらの肺組織をもちいて、免疫化学的手法でHTLV-I感染細胞をin situ PCR法によって同定を試みたところ、間質性肺炎の部位に一致して陽性細胞を認め、連続切片との検討からこれらの陽性細胞はリンパ球と考えられた。これらの結果から、間質性肺炎の発症メカニズムにウイルス感染の関与をこの示唆する知見を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 川畑政治: "びまん性粒状影と両側肺門部リンパ節腫大を認めた原発性全身性アミロイドーシスの一例" 日本胸部臨床. 55. 140-144 (1997)

  • [文献書誌] Higasimoto I.: "Regulation of eosonophil cell death by adhesion to fibronectin." Int.Arch.Allergy. 3. 66-69 (1996)

  • [文献書誌] 森 進一郎: "Cyclophosphamide大量間歇静注療法が有効であった特発性間質性肺炎の一例" 日本胸部疾患学会雑誌. 32. 987-991 (1995)

  • [文献書誌] 川畑政治: "ホスホマイシン-新たなる展開-HAMに対する検討" 中外医学社, 198 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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