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1997 年度 実績報告書

喘息の気道での好酸球浸潤の調節における好酸球由来メディエーターの意義の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08670677
研究種目

基盤研究(C)

研究機関埼玉医科大学

研究代表者

丸尾 仁  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (40229604)

研究分担者 佐藤 真理  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (80275875)
田部 一秋  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (60211372)
永田 真  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20211443)
キーワード好酸球 / 細胞接着 / 活性酸素 / H_2O_2 / 血管内皮細胞 / VCAM-1
研究概要

前年度に引き続き活性化好酸球由来メディエーターのうち特に活性酸素種であるH_2O_2とロイコトリエンC4に着目し、その好酸球接着能ならびに血管内皮細胞接着分子発現におよぼす影響を中心に検討を行い以下の成績を得た。1)H_2O_2は0.1ー1uMの濃度で好酸球の無刺激およびTNFーα刺激血管内皮細胞への接着を有意に促進した。2)同様の効果が高濃度のロイコトリエンC4によっても得られた。3)H_2O_2の好酸球接着促進効果は5分以内に速やかに現れ20分でプラトーに達した。4)H_2O_2の好酸球接着促進効果は抗β2インテグリン抗体によってブロックされたが抗4インテグリン抗体およびアイソタイプ免疫グロブリンによっては修飾されず、好酸球β2インテグリンを介した効果であることが明らかとされた。5)β2インテグリンのサブクラスの検討で、H_2O_2の効果は抗CD11b抗体により抑制を受けたが抗CD11a抗体あるいはアイソタイプ免疫グロブリンによっては影響を受けず、主としてCD11b/CD18を介した効果であることが推定された。6)H_2O_2はこれらの接着分子の発現量には変化をもたらさず、主としてaffinityの変化を介した作用であると推定された。5)H_2O_2は血管内皮細胞上のVCAMー1,ICAMー1発現量には影響を及ぼさなかった。以上の検討成績から、血管内皮細胞上との接着過程などにより活性化した好酸球が産生・放出する活性酸素種、特にH_2O_2は、好酸球自身のβ2インテグリン特にCD11b/CD18のbinding affinityを亢進させることにより、喘息性気道炎症の場における自己の集積をautocrineもしくはparacrineに促進する機序の存在が推察された。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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