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1997 年度 実績報告書

末梢性神経疾患におけるT細胞の細胞障害機序

研究課題

研究課題/領域番号 08670704
研究機関京都大学

研究代表者

岡 伸幸  京都大学, 医学研究科, 助手 (90252444)

研究分担者 秋口 一郎  京都大学, 医学研究科, 助教授 (30115779)
キーワード末梢神経 / ポリニューロパチー / T細胞 / マクロファージ / TNF-α / COX-2
研究概要

我々はこれまでにGBSやChronic inflammatory demyelinating polyneuropathy(CIDP)におけるT細胞やマクロファージの組織内浸潤や細胞障害機序についての研究、組織内に浸潤するT細部のクロノタイプ分析を行ってきた。その結果、免疫性末梢神経疾患における細胞応答とくに細胞の血管外浸潤におけるE-selectin(ELAM-1)などの接着分子やそのリガンドの役割について明らかにし、また活動性の脱髄があるCIDPの生検神経において、ミエリン貧食過程にあるマクロファージにTNF-αの発現亢進があることを報告した。さらにCIDPの浸潤マクロファージでのcyclooxygenase-2(COX-2),matrix meta-lloproteinase(MMPs)の発現を見いだした。現在各種COX-2インヒビターを用いて、我々の開発したヒトP2蛋白の合成ペプチド(hSP26)により惹起したラットの神経炎に対する治療効果を検討している。今後γグロブリン(IVIg)との併用治療なども試みて、新しい治療法の開発を行う。
vasculitic neuropathyは、患者数はかなり多いにもかかわらず研究の立ち遅れている疾患である。これは境界領域に属するという特殊性に因るところが大きいが、全身性血管炎のほか末梢神経のみに限局した患者も存在し治療可能という点で重要である。我々は炎症血管内に多数のperforin陽性T細胞を見いだし、さらに多くの例で神経周膜下中心に神経内鞘でinterleukin-12陽性のマクロファージを認めた。これはTh1優位の免疫機序の関与を示唆する。従って神経障害におけるT細胞やマクロファージの神経変性過程への関与をさらに追究する必要がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Satoi: "Mechanisms of fissne injury in Vasculitic neuropathies" Neurology. 50・2. 492-496 (1998)

  • [文献書誌] N.Oka: "Tumor neurons factor-α in peripheral nerve lerions" Acta Neuropatholoyna. 95・1. 57-62 (1998)

  • [文献書誌] 岡 伸幸: "炎症性ニューロパチーと細胞接着因子" 神経内科. 46・2. 144-149 (1997)

  • [文献書誌] R.Matsumoto: "Perpheral neuropathy in late-onier Krabhei clivease" Acta Neuropathologica. 92・6. 635-639 (1996)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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