研究課題/領域番号 |
08670744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
塚原 俊文 国立精神・神経センター, 神経研究所, 研究員 (60207339)
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研究分担者 |
篠崎 文子 国立精神, 神経センター, 研究員
荒畑 喜一 国立精神, 神経センター, 部長 (30053325)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | Duchenne型筋ジストロフィー / Dystrophin / アンチセンスDNA / RNAスプライシング / Exon-skip / 化学的治療法 |
研究概要 |
筋シズトロフィーに対するアンチセンスDNAによる治療法開発の基礎的研究を行い、以下の成果を得た。まず、マウスdystrophin遺伝子のオリゴ添加によるexon-skipを簡便に評価するため、筋管細胞への分化誘導が可能なC2筋芽細胞を用いた実験系を確立した。この実験系にRNA-splicingに重要なコンセンサス配列に対するアンチセンスオリゴを添加し、3日間培養後exon-skipの有無を調べた。5'-および3'-のsplice siteに対するアンチセンスオリゴDNAの添加によって正常splicing産物であるexon22+23+24の生成が顕著に減少してexon22+24のバンドが現れ、exon-skipが確認された。 また、より長いアンチセンスの効果を観察するためexon23全長を含むintron22からintron23にわたるdystrophinミニ遺伝子を作製し、センスおよびアンチセンスの細胞発現系を構築した。両プラスミドをC2細胞に導入後、ミニ遺伝子発現細胞をG418耐性によって選択した。これら細胞を無血清にすることで分化を誘導し、発現したdystrophin遺伝子をRT-PCRによって調べた。残念ながらセンスおよびアンチセンスdystrophinミニ遺伝子の発現によて顕著なexon22+24の生成の増加は観察されなかった。 一方、5'-および3'-のsplice siteのアンチセンスオリゴが実際に細胞内のsplicingを抑制したことはdystrophin 遺伝子のexon-intron境界の塩基配列の固定の重要性を高めるものとなった。そこで、協和発酵工業東京研究所・穴沢博士、新海博士らと共同でヒトdystrophin遺伝子のexon46およびexon52〜55等のexon-intron境界の塩基配列の決定を行い、ヒトでの応用に道を開いた。
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