研究課題/領域番号 |
08670828
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
西川 俊郎 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (50120019)
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研究分担者 |
池田 郁雄 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30266712)
安藤 明子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90232090)
増田 昭博 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60209434)
笠島 武 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30045653)
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キーワード | 心筋炎 / ラット / 心筋障害 / 一酸化窒素 / iNOS / cytokine / peroxynitrite / 免疫組織化学 |
研究概要 |
本年度は心筋炎を惹起させたラット(心筋炎ラット)の心筋におけるiNOSの発現、産生されるNO量の測定および放出されるサイトカインについて検討を行った。7週令のルイスラットにporcine myosinを2回注射して自己免疫性心筋炎を惹起させ、心臓を摘出した。心室筋のパラフィン包埋切片および凍結切片を用いて免疫組織学的検討を行うと、炎症部位の心筋細胞やマクロファージにiNOS陽性像が認められた。さらに、障害心筋にはnitrotyrosine陽性反応が認められた。浸潤リンパ球はT/CD4陽性が多く、マクロファージはED1、ED2とも陽性を示した。また、iNOS-cDNA probeによるin situ hybridizationではiNOS mRNAは炎症部位の心筋細胞やマクロファージに強い陽性像を示した。心筋組織中および心腔内血液中のNO量は、対照群に比べそれぞれ5倍および7倍に増加を呈した。心筋組織中のTNFα、IL-1βも同様に対照群に比べて有意に増加を示した。以上より、心筋炎の心筋組織ではiNOSの発現とともにNOが多量に産生されており、その反応産物であるperoxynitriteが、心筋障害に関わっていることが示された。
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