研究課題/領域番号 |
08670828
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
西川 俊郎 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (50120019)
|
研究分担者 |
池田 郁雄 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30266712)
安藤 明子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90232090)
増田 昭博 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (60209434)
笠島 武 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30045653)
|
キーワード | 心筋虚血 / ラット / 一酸化窒素 / iNOS / 梗塞境界領域 / 免疫組織化学 / peroxynitrite |
研究概要 |
本年度は、心筋虚血による心筋傷害と一酸化窒素(NO)との関連について検討を行った。Wister ratを麻酔下に開胸し前下行技を結紮して心筋梗塞を作製し、結紮後から1、6、12時問および1、3、7、21日後にそれぞれ心腔内血液の採取と心臓の摘出を行った。心腔内血液中および心筋組織中のNO量をGriess変法で測定すると、結紮後6-24時間で著明に増加し、組織学的には24時間後の組織では明らかな心筋壊死、脱落、マクロファージの遊出などがみられ、この組織標本について抗iNOS抗体を用いて免疫組織学的検討を行うと、マクロファージや血管壁の内皮細胞、平滑筋ならびに壊死巣の境界領域にみられる残存心筋細胞にiNOS陽性像が認められた。この時期に一致して、梗塞境界領域ではファイブロネクチンなどの増加がみられた。また、セリウムを用いたBrigg変法による組織化学で、梗塞巣辺縁の心筋細胞周囲に活性酸素陽性反応が認められた。さらに、同部位では、免疫組織染色によりnitrityrosine陽性反応が認められ、組織破壊にNOと活性酸素の反応により生じたperoxynitriteが関与している可能性が示された。
|