研究課題/領域番号 |
08670884
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山本 威久 大阪大学, 医学部, 助手 (30231674)
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研究分担者 |
松本 小百合 大阪大学, 医学部, 助手 (10281122)
島 雅昭 大阪大学, 医学部, 助手 (10252660)
大ぞつ 恵一 大阪府立田子保健総合医療センター研究所, 部長 (20270770)
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キーワード | fibrous dysplasia / Gsα protein / cAMP / osteoclast / Pagets disease |
研究概要 |
McCuene-Albright症候群(MAS)は、カフエオレ斑、多発性の内分泌異常、多骨性線維性骨異形成を特徴とする疾患である。では、Gsαタンパクの点突然変異が報告されており、この変異によるGTPase活性低下の結果、組織中のCAMPが増加することが知られている。一方、TL-6は、破骨細胞形成を促進するサイトカインであるが、TL-6のプロモーター領域にはCAMP responsive elementが存在することが報告されている。今回我々は、2人のMAS患者の骨病変から単離した線維性細胞を用いて、MAS患者の骨病変におけるTL-6の役割について検討した。この2人の患者の骨病変部にはArg^<201>・→Hisの点突然変異が存在した。患者から単離した、培養線維性細胞におけるcAMP及びTL-6産生は共に増加していた。Rp-8Br-cAMPは、MAS患者から単離した線維性細胞のTL-6産生を抑制したが、正常細胞には有意な効果を認めなかった。clibubyryl cAMPは、正常細胞におけるTL-6産生を増加させたが、MAS患者から単離した細胞には有意な効果を示さなかった。以上の結果は、TL-6産生増加が、破骨細胞数の増加を介してMAS患者の骨病変の病態に関連することを示唆している。又、今回の我々の結果は、MAS患者の治療に関する新しい方法を考案する上で重要であると考えられる。
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