ライ症候群の発症にアスピリンが関与するという報告や、ライ症候群の肝臓の病理組織像が、アスピリン中毒の像と類似しているという報告がある。今回、Hepatocartinoma cell lineのHepG2細胞を用いてアスピリンやその他の薬剤の肝細胞障害について検討した。又、ラットに経口的にアスピリンを投与し、肝の組織学的変化、ミトコンドリアの形態ならびに機能障害について検討した。 in vitroで、アスピリンによる形態変化は、ライ症候群の肝障害像に類似しており、アルファフェトプロテインが鋭敏な指標となることが判明した。又、in vivoでアスピリン投与すると、あらゆる変化に先がけて胆管内に層状構造物が出現することが判明した。
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