研究課題/領域番号 |
08670909
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
中村 みち子 自治医科大学, 医学部, 助手 (00227943)
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研究分担者 |
松井 陽 筑波大学, 医学部, 教授 (00159146)
伊東 紘一 自治医科大学, 医学部, 教授 (60095007)
川井 夫規子 自治医科大学, 医学部, 講師 (30254931)
谷口 信行 自治医科大学, 医学部, 講師 (10245053)
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キーワード | 超音波 / 門脈 / 流量 / 小児 / カラードプラ / 速度プロファイル |
研究概要 |
従来の門脈血流量測定法では、特に小児では血管径のわずかな測定誤差が大きく流量測定値に影響を与える、平均流速を求めるために実験的に求めた係数を使用しているなどの問題点があった。超音波カラードプラ法による血管速度プロファイル表示血流量測定法(以下本法と略)により、これらの問題を解決し正確で簡便な測定が可能と考え、本法を用いて小児門脈血流量を測定した。また門脈流パターンによる流量の変動も流量測定上重要な要素であるため、食事、呼吸などの影響も含めて検討した。 肝疾患の既往のない小児100名について、パルスドプラ法にて門脈本幹血流パターンを、また本法により血流量を計測した結果、門脈血流パターンは大きく4つに分類され、呼吸、年齢により変化した。門脈血流量は年齢と共に増加したが、門脈流量/体重は幼少なほど大きい傾向にあった。しかし、血流パターンや呼吸で大きな変動はなかった。 従来のパルスドプラ法による流量測定では、呼吸にともなった血管径の変動は考慮されておらず、また流速の変動が大きい場合平均流速の測定には注意が必要であった。本法では刻々の平均流速と血管径を用いて流量が計算されるため、より正確な測定が可能になったと考えられ、血流パターンが異なっても測定誤差に大きな差は生じなかった。
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