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1996 年度 実績報告書

酸塩基平衡関連蛋白の発現から検討する新しい尿細管性アシドーシス分類の試み

研究課題

研究課題/領域番号 08670927
研究種目

基盤研究(C)

研究機関久留米大学

研究代表者

松元 透  久留米大学, 医学部, 助手 (10229560)

研究分担者 野正 貴予  久留米大学, 医学部, 助手 (20268874)
福嶋 圭子  久留米大学, 医学部, 助手 (20218910)
キーワードRTAI型 / RTAII型 / BandIII蛋白(HCO3 / Cl) / 尿中脱落上皮細胞 / 腎生検組織
研究概要

尿中に脱落する腎尿細管上皮細胞を回収した。糸球体上皮細胞、近位尿細管、ヘンレのループ、集合管、膀胱上皮細胞をそれぞれ認識するモノクローナル抗体(Uro-1、Uro-3、Uro-5、Uro-8URO-9)を用い、脱落尿細管上皮細胞の脱落部位の同定を試みた。正常コントロールとして用いた健常腎機能のヒノの尿において、尿細管上皮細胞で、ネフロンの糸球体上皮から腎集合管における各セグメントの細胞が採取されることを確認した。RTAの患者においても同様に、RTAII型の患者からは、病変の主体部位と思われる近位尿細管細胞を採取することができた。また、RTAI型の患者からは、病変の主体病変と思われる集合管細胞の回収することができた。一方、酸塩基平衡関連蛋白の発現確認を目的として、腎機能が正常でRTAを有しない腎炎患者における腎生検組織にて、RTAI型の病変主体部位と思われる集合管の血管側に局在するHCO3/CI交換輸送蛋白であるBandIII蛋白の染色を行った。なお、使用した抗体は(Dr.Victor Shuster,Albert Einstein coll.of Med.)から供給されたIVF12を使用した。その結果、BandIII蛋白が腎集合管血管側に局在することが確認できた。また、その局在パターンより、BandIII蛋白は集合管介在細胞の血管側に局在することが示唆された。今回腎生検を施行した10例の慢性腎炎患者では、RTAを臨床的に伴うことはなく、正常コントロールとしてBandIII蛋白の存在を確認できた。今後は、実際にRTAの患者において承諾えた上で、可能なかぎり腎生検を施行し、蛋白レベル、あるいはin situ hybridizatinを用いることで遺伝子レベルでのRTAの診断を行いたいと考える。また、さらにこれまでの研究の延長として、尿中脱落上皮細胞より、RTA患者における酸塩基平衡関連蛋白の発現異常を診断し、あらたなRTAの診断分類を行って行きたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 松元 透: "小児の酸塩基平衡調節のメカニズムとその異常 酸塩基平衡の調節:小児の特徴を中心に" 小児内科. (in prees).

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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