研究課題/領域番号 |
08670931
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島県立保健福祉短期大学 |
研究代表者 |
富田 豊 広島県立保健福祉短期大学, 作業療法学科, 教授 (00127523)
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研究分担者 |
伊藤 信寿 広島県立保健福祉短期大学, 作業療法学科, 助手 (00280206)
古山 千佳子 広島県立保健福祉短期大学, 作業療法学科, 助手 (90280205)
宮口 英樹 広島県立保健福祉短期大学, 作業療法学科, 助手 (00290552)
近藤 敏 広島県立保健福祉短期大学, 作業療法学科, 助教授 (70280203)
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キーワード | 障害児 / リハビリテーション / 長期ゴール / ADL / 重症心身障害児 |
研究概要 |
対象は重症心身障害児施設に入園中の児童と成人95名である。男性53名、女性42名、年齢は2歳〜55歳、平均29歳。現在の運動能力は、室内歩行7名、立位2名、座位43名、そして寝たきりが42名であり、言語・非言語を問わずコミュニケーションが可能なのは21名である。調査項目は、原因疾患に関わるもの、幼少児期の発達、現在の機能障害・知的障害の現状等機能障害に関わる49項目と、FIMやリハ医学会の成人脳卒中患者のADL項目を参考にして重症児用に新たに作成した14項目である。結果をまとめるにあたり、10才以下は除いて、10才代、20才代、30才代、40才代以上の年齢によるグループごとに集約した。今回は、合計92名の主としてADLに関するまとめである。 結果とまとめ:(1)10才代のADLは全体としてレベルが最も低い。自然経過と異なり、医療構造の変化が反映していると考えられる。(2)20才代から30、40才代へのADLの変化は、経年的な加齢の変化として捕らえられる。20才代が最もレベルが高い。(3)ADLの各項目の関連は、20才代に最も緊密となる。その後加齢とともに、相互関係が希薄となる。このことは、10才代を除くと、20才代にこそADLにつながる能力がもっとも相互の機能的つながりを持つことを示すと考えられる。(4)重症児・者の重要な獲得目標である座位姿勢は、起き上がりと強い関連を持ち、座位保持能力も20才代に最も高くなると推定される。
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