研究課題/領域番号 |
08670933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
水口 雅 自治医科大学, 医学部, 助教授 (20209753)
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研究分担者 |
高嶋 幸男 国立精神, 神経センター神経研究所, 部長 (70038743)
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キーワード | アポトーシス / Miller-Dieker症候群 / 結節性硬化症 / Bak / PAFアセチルハイドロラーゼ / PAF / tuberin |
研究概要 |
1)アポトーシスを促進的に制御するBak遺伝子産物について、合成ペプチド抗体を作製した。本抗体を用いたウエスタンブロット、免疫組織化学によりBakがヒト中枢神経系で発現していることを証明した。とくに、胎児期、老年期にBakがupregulateされることを発見し、脳の発生・加齢の両過程における神経細胞のアポトーシスにBakが関与していることを示唆した。 2)結節性硬化症の原因遺伝子TSC2の産物tuberinについて、合成ペプチド抗体を作製した。本抗体を用いたウエスタンブロット、免疫組織化学によりtuberin蛋白が正常脳で発現していること、発達とともに著増することを証明した。結節性硬化症の脳(皮質結節、巨細胞腫瘍、結節以外の皮質)ではその含量が激減することを発見した。結節性硬化症の腎臓・心臓の過誤腫でtuberin免疫反応性が低下することを観察した。 3)Miller-Dieker症候群(滑脳症症候群)の原因遺伝子LIS1の産物(PAFアセチルハイドロラーゼ45kサブユニット)に対する特異抗体を用いて、本蛋白が同症候群において疾患特異的な発現低下を示すことを証明した。また、マウス小脳皮質の発達過程を観察し、本蛋白発現が胎児期にupr egulateされること、免疫反応性の分布が顕著な変化を示すことを証明した。 4)この他、細胞接着因子L1のmigration clisorderにおける発現、グルタミン酸受容体1型のダウン症候群における発現を検討し、正常脳における結果と比較した。
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